くらし 厚木愛通信

厚木市長 山口貴裕

ロシア、ウクライナ、イラン、イスラエル…。テレビ画面には、世界で勃発する紛争の様子が毎日のように映し出されます。「戦争を繰り返してはいけない」。私たちは歴史から学んできましたが、争いがなくなることはありません。
日本は、戦後80年を迎えます。歴史を繰り返さないためには、戦争の悲惨さや命の尊さを次世代に伝え続けることが大切です。7月、友好都市の沖縄県糸満市から沖縄戦の体験者で語り部の久保田曉さん(80)をお招きし、依知小学校と藤塚中学校で戦争体験をお話ししていただきました。
当然ながら私も、戦争を体験していない世代です。それだけに久保田さんが伝える激戦の傷痕や避難生活の記憶は鮮烈で、子どもの頃に「はだしのゲン」や「火垂(ほた)るの墓」「ガラスのうさぎ」で感じた恐怖が脳裏によぎりました。子どもたちにとっても、目の前の人から伝えられた事実は、衝撃として刻まれたことでしょう。
本市は、「国際平和と核兵器廃絶を求める都市」を宣言しています。8月には、平和のための展示会や子どもたちが広島を訪問する平和学習、戦没者追悼式などを行い、市民の皆さんと平和への思いを育んでまいりたいと考えています。