- 発行日 :
- 自治体名 : 新潟県新潟市南区
- 広報紙名 : 南区役所だより「みなみ風」 令和7年5月4日号
今月の先輩は
凧絵師 荏原(えはら)正雄さん
◆「いつか描きたい」と思っていた凧絵
生まれも育ちも白根。若い時から凧組に参加し、凧作りをしていましたが、その昔は凧絵を描く人は決まっていて、描かせてもらえませんでした。先輩たちに「ここの色を塗ってくれ」と言われたところだけを色塗りする日々。その中で私は「こんなことをしていると若者たちが育たないよな…」といつも心の中で思っていました。こどもの頃から絵を描くことが好きだった私は、そこで「描かせてもらえないなら、自己流だけど自分で描けるようになろう!」と、30歳頃から凧絵を見ながら自宅でたくさん練習をしました。現在、ありがたいことに「凧絵師」と呼んでいただいています。
-こどもの頃から絵を描くことが好きで、小学生時代は先生に「画家になれるぞ!」と褒められたことがあるんだって!
◆凧絵師を途絶えさせないためにも若い人たちの力を!
白根大凧合戦の後継者育成を目的に「U25凧展」がしろね大凧と歴史の館で開催されています。若者が描いている姿を見ると「俺と同じく凧が好きなんだよな~」と思うと共に「俺が若かった頃より、うまいな~」とも思います。70歳を過ぎ、体力的にも限界を感じるようになってきました。その半面「凧絵が描けなくなったら死ぬかもしれない」と思う気持ちもあります。やはり描き続けたいと強く思うと共に、後継者を育てるため「凧教室があってもいいよな~」と考えることもあります。自分たち凧絵師の凧を見て、後継者が生まれてくれたらこんなにうれしいことはありません。
-荏原さんが描いた凧は迫力満点!