くらし 氷見まちづくり議会 本会議を開催しました(1)
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- 発行日 :
- 自治体名 : 富山県氷見市
- 広報紙名 : 広報ひみ 令和7年11月号
氷見まちづくり議会 本会議を開催しました
~議員の皆さんの市政への質問や提案を紹介します~
氷見の未来について真剣に考え、議論や提案を通じて市政に参加する。そんな市民参加の場とした「氷見まちづくり議会本会議」を、9月28日に開催しました。
議会は7月12日に開会し、高校生や大学生、市内の企業や団体に所属する10代から70代までの男女17人が議員として活動しました。
期間中は、市政や議会に関する学習会や現地視察を通じて、氷見市が取り組んでいる震災からの「復興加速」に関する施策や、氷見市を将来に継承するための「活力創造」に関する取り組みを学び、氷見市の将来について活発な議論を交わしました。最終日の本会議では、市政に関する質問や提案を行いました。
質問や提案の内容は、「公費解体跡地の利活用」といった復旧・復興に関するもの、「これからの本市の観光戦略」、「氷見線の再構築事業によるまちづくり」、「未利用地を活用した地域の活性化」など、まちの活力創造に向けたもの、「地域バスの持続性の確保」、「高齢者が安心して暮らせる取り組み」、「放課後児童クラブ活動の充実」などの住み続けられるまちづくりに関するものなど、多岐にわたりました。いずれも、本市の将来に向けて、今まさに解決していかなければならない課題に対する提案や意見でした。
次ページから委員会ごとに紹介します。
Q:議員からの質問や提案など、A:市の答弁の概要
全5回の学習会と現地視察等を通じて、市の取り組みや課題などを学び、9月28日の本会議に臨みました。
■ケーブルテレビ放送
9月28日に開催した氷見まちづくり議会本会議の様子をケーブルテレビ(ひみチャン9)で放送します。
放送期間:12月21日(日)~27日(土)
時間および内容:
10:00~ 議会開会から6番目発言議員まで
15:00~ 7番目発言から10番目発言議員まで
20:00~ 11番目発言から議会閉会まで
氷見市公式YouTubeチャンネルでも配信します。お楽しみに!
■議長挨拶
会社員 朝日祐子(あさひゆうこ)さん
議会開催期間の2ヶ月半の間、市職員の皆様のサポートを得ながら、全5回の全体および委員会別学習会を通して、議員の皆様と市政について学び、意見交換を重ね、理解を深めるという貴重な経験ができた。本議会の成果が、氷見市の未来に希望をもたらす施策の一助となれば幸いである。
氷見まちづくり議会議員として活動できたことは、私の今後の人生において大きな財産となるものであり、深く感謝申し上げる。また、議会にご参加いただいた皆様の精力的な取り組みに、心より敬意を表する。引き続き市政に関心を持ち、この経験を生かして今後ますますご活躍されることを願っている。
■企画総務委員会
所管事項:企画政策部、総務部、会計課、選挙管理委員会、公平委員会、監査委員会、固定資産評価審査委員会、議会局に関する事項、ほかの常任委員会に属しない事項
○高校生 金田 拓己(かなだ たくみ)さん
「氷見線の利便性改善について」
Q.氷見線の運行本数が少なく、老朽車両の不便さに不満がある。
改善には本数増加や車両更新が必要であるが、コスト高や運賃収入不足による赤字拡大や運賃値上げの懸念がある。
A.国の再構築制度を活用し、計画を策定・認定を受けた。計画では事業主体をあいの風とやま鉄道に変更し、新型車両導入と運行本数増加を予定。整備費は国・県・市の支援等で賄い、運行事業者負担はない。運行コストも基金で補填されるため運賃値上げなどの負担はない。
○防災士 川嶋 彰信(かわしま あきのぶ)さん
「地域のバスの将来像について」
Q.地域NPO法人が地域のバスを運営しているが、過疎化や高齢化で人材・資金確保が難しく、地域ごとに限界がある。市全体でバス路線の相互乗り入れなど共有化は可能か。地域交通は生活に直結している。地域のバスの将来像を伺う。
A.利用減少や運転手不足に対応し、経理の共同化やデマンド運行推進に取り組み、持続性確保を図っている。公共交通は地域生活に不可欠であり、効率化・利便性向上を図り、確保に努める。
○高校生 中村 莉奈(なかむら りな)さん
「若者が楽しいと思えるまちづくりについて」
Q.転出した若者が戻っていない。地域に娯楽施設が少なく、学校帰りに遊べる場所も限られている。空き家を利用したレジャー施設の設置が若者流出抑制につながると考える。
A.昨年の高校生アンケートでも遊び場不足が指摘された。娯楽施設は主に民間事業者の判断で、市は空き店舗情報提供など支援に努める。今後も若者のニーズを的確に把握し、第3期まち・ひと・しごと創生総合戦略策定で検討する。
○無職 吉田 和広(よしだ かずひろ)さん
「城端線・氷見線再構築事業の波及効果について」
Q.城端線・氷見線再構築事業では、運行主体の変更や新型車両導入、両線直通化を進め、まちづくりや交通連携、観光振興と結び付ける上で、直通化・増便による転入促進や観光客増加による税収効果を人口ビジョンに反映できるか。
A.本事業は本市活性化の起爆剤となり得る。事業同士を連動させ、総合的に進める。まち・ひと・しごと創生総合戦略や氷見市総合計画に必要施策を盛り込み、計画的に実施する。事業効果や関連施策による人口動態変化を分析し、第3期人口ビジョンに反映したい。
○企画総務委員長報告
大学生 木下 京汰朗(きのした きょうたろう)さん
市が行う取り組みを実効性のあるものとするため、優秀な人材の確保が不可欠であり、市職員採用の間口を広げ、オンライン等による採用試験の広報から応募までを一体的に行うなど、応募のしやすさと選考の透明性を高める仕組みを早期に整えるべきである。また、業務効率化と市民サービスの高度化を実現するため、庁内に横断的な生成AI推進チームを設置し、小さな実践を継続的に積み上げ、作業時間の短縮や住民向け案内の改善といった効果と留意点を共有していくことを提案する。
このような改善は、市民の毎日の不便を一つずつ解消する地道な積み重ねであり、同時に優秀な人材を惹きつける「働きやすさ」の土台となる。
