くらし OYABE×地域おこし協力隊

■梶内隊員(就農関係)
「地域おこし協力隊」の梶内です。急に寒さが厳しくなってきました。今年は雪が多いと聞いていますが、いまだに雪囲いも出来ずソワソワと原稿を書いています。雪囲いといえば、竹を使うことにしています。手間は掛かりますが、竹を切り出し雪囲いに使い、秋にはハサに利用する。それが終われば土留めや竹炭に。そんなサイクルが出来ればと考えているからです。イノシシや熊を恐れて山に入る機会が減り、手つがずの山が目立ってきています。プラスチックにとって変わられる以前、竹は生活になくてはならない素材でした。竹などを利用し山を整備することは、獣たちとの境界線をはっきりさせ、土砂災害などへの対策にも繋がります。筍や山菜の恩恵にも授かれます。おやべ型1%事業でも竹を切り、用水の土留めを試作しました。手間の掛かることかもしれませんが、このようなことを楽しみつつ積み重ねながら、集落が良くなっていけば良いなと思っています。田んぼで作業しながら、かつてハマっていた八重山の海を教えて頂いた方の言葉を思い出しました「ボンベ背負うなら海は教えないぜ。海が知りたいなら、お魚さんたちと対等でなくちゃな」。なんでも簡単に済ますことが出来る時代ですが、それによって取り残されたり、忘れ去られたもの、失ってしまったもの、気付けないことが沢山あるように感じています。元来人間は自然を利用させてもらってきました。集落での生活を通して多様な繋がりの端に人間の生活があることを実感しています。里山は自然ではないと言う方もいるようですが、そもそも人間が自然界の一部なのでは無いでしょうか。もちろん道具や機械も使います。ただ、そこにはとても繊細なバランスがあることを忘れてはいけないと感じています。その塩梅を学びながら暮らしていければと考えています。安易に簡単な方法を選択することは、実は自分自身も不要になってしまうことに繋がり兼ねないよなぁ。なんてことも思いつつ…。外では雪が舞い始めました。雪景色が待ち遠しくもあり、恨めしくも感じる今日この頃です。

地域おこし協力隊
@oyabe_satoyamalife
(※詳細は本紙をご参照ください。)