- 発行日 :
- 自治体名 : 富山県小矢部市
- 広報紙名 : 広報おやべ 2025年6月号
■小矢部市土地改良区
◇地域とともに水と土と里を守る
みなさんは「土地改良区」と聞いて、どんなことをしているか想像できるでしょうか?
小矢部市土地改良区は、お米作りに必要な、農地の基盤整備や農業用水路をはじめ、河川から農業用水を取水する頭首工(堰)やため池など、土地改良施設の維持管理をしています。維持管理している施設は、用水路が551km、農道が130km、ため池が308カ所などで、市内の広範囲に広がっています。また、富山県は全国的にも用水への転落事故が多く、転落を防ぐための防護柵の設置や安全啓発の取り組みも行っています。
組合員や施設を管理している人たちから、施設に不具合があると連絡を受けたときは、県や市と協議しながら土地改良事業によって補修や整備を行います。特にお米作りが始まるとき、お米作りが始まったあとの田んぼに水が必要な時期に、施設に不具合が生じると一刻も早い対応が必要になります。ほかにも、土地改良区が管理する水路に対して、家に乗り入れるための橋を架けたり雑排水を流したりする申請や、農地の異動や相続、土地境界の話など相談内容はとても幅広く、その業務内容はさながら「ミニ市役所」のようだと話してくれました。
農業は、人口の減少や高齢化により、従事する人の数が減ってきています。こうした状況でも、地域からの要望を受けて、面積の小さい田んぼを大きな区画にする事業を行い、農作業を効率的にすることで、将来にわたり持続可能な農業を目指していきたいとも話してくれました。
これからも職員一人一人が適切に仕事をすることで、農地と水から地域農業の未来を支え続けていきたいとのことでした。
◇働く人に聞きました
・永畠(ながはた)幸憲(ゆきのり)さん(令和2年入職)
工事、維持管理の業務をしています。特に気を付けていることは、田んぼへの取水施設にトラブルがあった場合、迅速に現場を確認し対応することです。水が供給できないと耕作できないことになります。
少しでも早く水を供給するために、簡易的な補修や応急処置もできるよう日々勉強しています。今後は自分の技術、知識を高めて頼られる存在になりたいと思います。
・沼田(ぬまだ)瞳(ひとみ)さん(令和2年入職)
事業や維持管理の経費を徴収する業務を行っています。組合員からの問い合わせを聞くと、農家の高齢化や担い手不足など農業を取り巻く課題を日々感じます。一方、農業に対する熱い思いや事業計画を聞けることに刺激を受けます。農家以外の方々、また若い世代にも土地改良区の果たす役割や重要性を知ってもらい、地域の財産である農村を守っていけるよう貢献したいと思います。
◇事業所データ
事業所名:小矢部市土地改良区
設立:平成13年4月
業種:公共団体
住所:鷲島38-1
【電話】67-5551