- 発行日 :
- 自治体名 : 石川県加賀市
- 広報紙名 : 広報かが 令和6年12月号
加賀市医療センター病院長北井です。先月は当院の救急搬送をお話しました。ついに昨年は県内の病院で第2位の搬送受入数になりました。救急車が多いということは、それだけ重症者に対応する時間が多いということです。夜中にたまたま高血圧の薬剤が手元にない、昼間の咳がまだすっきりしないので薬をください、などのケースの人はお待ちいただくことが多くなります。昔と違い、救急の待合室には救急車の音も聞こえず、救急対応の現場で医師が大声で指示を叫んでいる状況は見えないようになっています。自分の順番がこない、救急で長く待たされたと苦情をいただきますが、平均一日10台の救急車が来る当院では、1台の救急患者さんの対応が小一時間かかると、10時間はずっと1人の医師と複数の看護職員が対応することになるのです。そのような状況で、救急車の合間を縫って、二人のベテラン医師と研修医が時間外の患者さんを診察しているのが実態です。時間外診察、救急車の適正使用は是非とも市民の皆さんにお願いしたいところです。(終わり)