- 発行日 :
- 自治体名 : 石川県能美市
- 広報紙名 : 広報のみ 令和7年5月号
鑑賞ポイント「~絵画力の魅力~主題に着目!」 能美市指定有形文化財(工芸品)より
斎田道開(さいだどうかい)「赤絵細書割取見込竜図深鉢(あかえさいしょわりとりみこみりゅうずふかばち)」
斎田道開 赤絵細書割取見込竜図深鉢
サイズ:口径21.0/高9.8cm
作者:斎田道開
生没年:寛政8(1796)~明治元(1868)年
指定日:昭和51(1976)年7月8日
所蔵:KAM能美市九谷焼美術館|五彩館|
斎田道開(さいだどうかい)(桶屋伊三郎(おけやいさぶろう))の晩年の作と伝わる鉢で、器の外側と内側の周縁(しゅうえん)立ち上がり部分(扇や巻物などさまざまな形の枠内)には文人が、見込部分には竜が描かれています。描かれている文人たちは、服装の柄や身体の輪郭線などの細かな表現はもちろんのこと、穏やかな表情で文学やお茶を嗜(たしな)んでいる様子が見てとれます。竜は古来より中国や日本で、良いことが起こる前兆に姿を現す瑞獣(ずいじゅう)と信じられ、絵画や工芸品のおめでたい吉祥(きっしょう)文様の一つとして描かれてきました。鱗(うろこ)や爪、鬣(たてがみ)部分など繊細に描かれた竜の図柄の思い切った割取文様は、赤絵全体の美しい調和を保っており、赤絵の本領を発揮したイッピン!です。(文・学芸員 宮山)
■INFO
○「第48回伝統九谷焼工芸展」
会場:|五彩館|紫の間・緑の間
期間:~5月11日(日)
○コレクション展(1)「九谷焼吉祥文展-動物・植物-」
会場:|五彩館|紫の間・緑の間
期間:5月13日(火)~6月1日(日)
○新指定文化財(二代末川泉山作品2件)常設展示室で展示中(|五彩館|)
○「第116回九谷茶碗まつり」期間中(5月3日~5日) 入館無料
○2025年「国際博物館の日」 KAM能美市九谷焼美術館 無料開放DAY
期間:5月17日(土)~18日(日)入館無料(本紙22ページ)
○「金継ぎをたのしむ会展」※入場無料
会場:|五彩館|ロビーギャラリー
期間:5月13日(火)~6月1日(日)※最終日は16時まで
○能美市茶道協会 茶会
会場:|浅蔵五十吉記念館|エントランスホール
期間:抹茶…5月3日~4日 煎茶…5日
※両日9時30分~16時
参加料:大人600円・子ども300円※入館無料
○特別イベント「九谷焼クイズラリー」(KAM能美市九谷焼美術館)
期間:5月17日(土)~18日(日)※両日10時~
※参加無料(本紙22ページ)
情報発信元:KAM能美市九谷焼美術館|五彩館|
入館料:一般430円・75歳以上320円・高校生以下無料
※浅蔵五十吉記念館もあわせて入館できます。
問い合わせ:【電話】58-6100【FAX】58-6086 ※月曜休館