文化 特集(2) ふくい千年文化 Vol.1 33年ぶりの御開帳~平泉寺白山神社 三十三式年祭

歴史、文化、豊かな自然…。
ふるさと福井が育んできた これまでと、これからの千年を訪ねます。

■勝山市平泉寺町
樹齢数百年の大杉に、年月を刻んだ石畳。荘厳な空間に漂う圧倒的な歴史の重み。平泉寺白山神社は白山信仰の拠点として、また美しい苔の社としてその名を知られています。
白山平泉寺※は天台宗比叡山延暦寺の末寺として発展し、戦国時代には48社36堂6千の坊院、僧兵8千人を誇る日本屈指の宗教勢力でした。しかし一向一揆勢に攻められ全山を焼失。10年後に一部が再興されたものの、全貌は地中深くに閉ざされていました。
平成元(1989)年に発掘調査を開始。白山平泉寺の旧境内全域が国史跡に拡大指定されました。以後、中世の遺跡としては国内最大級の石畳道や、階段状に続く坊院群の跡など、当時の姿がよみがえりつつあります。
その平泉寺白山神社で、5月23日(金)から25日(日)までの3日間、33年に一度の御開帳が執り行われます。普段は見ることのできない本社や4つの社の神像を公開。雅楽の演奏や能舞のステージ、一般からの応募者による僧兵行列など、当時を模したイベントも開催されます。マルシェやキッチンカーも登場し、普段は静かな境内も、往時を思わせる賑わいに包まれそうです。
※白山平泉寺は明治の神仏分離令により寺号を廃止し、名称が平泉寺白山神社となった

◇TOPIC
令和7年5月23日(金)~25日(日)の御開帳に合わせて、宮内庁雅楽師の東儀秀樹氏による奉納演奏やアンサンブル金沢と秋川雅史氏のコンサートなどの記念イベントが行われます。お越しの際は、シャトルバスをご利用ください。

平泉寺へのアクセス:
・えちぜん鉄道 勝山駅から平泉寺線バス13分、平泉寺白山神社前下車
・中部縦貫自動車道 勝山ICから車で15分

お問い合わせ:御開帳記念賑わい創出事業実行委員会
住所…勝山市元町1丁目1番1号
【電話】0779-88-8117(勝山市役所商工文化課内)