- 発行日 :
- 自治体名 : 福井県あわら市
- 広報紙名 : 広報あわら 第262号(2025年12月)
■冬への備え断熱と豪雪対策を徹底しましょう!
地域力創造アドバイザー 堅達京子(げんだつきょうこ)さん
温暖化の影響で夏が長引き、過ごしやすい秋が短くなり、“二季”などと呼ばれ始めています。あっという間に冬がやってきますが、まずは温暖化対策にもつながる「断熱」の重要性をお伝えします。
冬になると、コタツのあるリビングなどは暖かいものの、その周囲の廊下やお風呂場はとても寒く、温度差によってヒートショックが発生し、脳血管障害や心筋梗塞のリスクが高まります。ヒートショックで亡くなる人は年間約1万9,000人にのぼり、交通事故による死者よりもずっと多いのです。これを防ぐには、壁や屋根裏に断熱材を入れたり、窓を二重窓や二重サッシにするなどの対策が有効です。実は、この健康・医療対策は省エネにもつながり、温暖化対策にも効果があります。さらに、暖房の効きがよくなり、電気代や化石燃料を使った暖房費の節約にもなるため、一石三鳥です。最近は窓の改修に補助金が出るケースもありますので、ぜひ試してみてくださいね。
もう一つは、温暖化の時代に意外かもしれませんが「豪雪への備え」です。温暖化が進むと暖冬傾向が強まりますが、一方で北極付近の海氷が減ると大気の流れが変わり、蛇行が強まって寒気団が南に入り込みやすくなることがあります。今年は海水温が非常に高かったため、水蒸気が多い状態で寒気団がやってくると、大雪になるリスクもあるのです。油断せず、豪雪対策も徹底しましょう。
過去には国道8号線で多くの車が立ち往生したこともありました。交通情報をしっかり確認し、不要な外出を控えることが大切です。また、昔と比べて地域の除雪力が落ちていることも心配です。屋根の雪下ろしが必要なときには、近所の一人暮らしのお年寄りなどが困っていないか、助け合いも必要です。気象情報をこまめにチェックして備えましょう。そして、最大の対策はやはりCO2を減らすこと。こちらも一緒に頑張りましょう!
