健康日常の中で始める“人生会議” 話しておこう、大切なことを、大切な人と。

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発行日 : 2025年11月01日
自治体名 : 山梨県甲府市
広報紙名 : 広報こうふ No.838 2025年11月1日号

■ご存じですかACP
ACP(アドバンス・ケア・プランニング)とは、ご自身が大切にしているもの・こと・価値観、どこで、どのような医療やケアを受けたいかを前もって考え、家族や友人、医療・介護従事者等と自分の想いを話し合うことです。愛称は「人生会議」です。
“もしものとき”のために”大切なこと”を”大切な人”と話してみませんか。

◇なぜACPが必要なの?
命の危機が迫った時、約70%の人が自身が望む医療やケアについて自分で決めたり、希望を伝えたりすることができなくなると言われています。
だからこそ、あらかじめ考えて伝えておくことが必要なのです。

◇いつ・どのように始めたらいいの?
誕生日や退職などの節目をきっかけに、健康なうちから始めましょう。
まずは自分の大切にしていることや、好きなこと、嫌いなことなど、伝えやすいことから考えてみてください。

■ACPの進め方
だいじなのは、何度でも、繰り返すこと。
「もしものとき」に「どうしたいか」は一人一人違うもの。その時の健康状態やライフステージによっても、ご自身の想いは変化します。
大切なのは繰り返し周囲の人と共有し、話し合うことです。

1.考える
あなたが大切にしていることは何ですか
↓
2.話す
信頼できる人や医療・ケアチームと話してみましょう
↓
3.伝える
話し合った内容を記録して大切な人に共有しましょう

何度でも繰り返し考え話し合いましょう

日々の会話の中で気軽に話すのもGOOD♪

■インタビュー
日頃の会話を大切にすることでも、ご自身の望む医療やケアを受けられる可能性が高くなります。今回は、自然な会話の中でACPに取り組んでいた方々にお話を聞きました。

◇専門的なことなど、気軽に相談してください
本人の想いは健康な時と病気になってからとで変化する場合があります。だからこそ、繰り返し話していくことが大切です。想いをまとめ、大切な人に伝えておくことは、「もしものとき」にご自身の想いを代弁する時の助けになります。
訪問診療を導入する際には「今後どのように生きたいか」ということを本人・ご家族と話し合います。想いを整理し、医療や介護を考える中で悩んだり、不安を感じる時があると思います。そのような時はぜひ相談をしていただければと思います。
横山先生
よこやま泌尿器在宅クリニック院長。訪問診療も行っている。

◇会話の中で自然と本人の想いを聞いていました
祖母は長らく入院していましたが、これまでの生活や祖母との会話から、住み慣れた自宅で家族と過ごすことが祖母の想いではないかと感じ、1年半ほど自宅で過ごし看取りました。退院の際に「これから先はずっとおうちにいられるよ」と話すと、祖母はこの上ない笑顔でした。
自分らしいエンディングを考えて周囲に伝え、ノートにまとめておくこと、周囲の人は日常の何気ない会話から本人の想いを考えることが大事だと思います。
美里さん
市内在住。祖母を看取り、現在は祖父を介護中。

おふたりのお話をもっと読みたい方はこちらへ
※詳しくは本紙をご覧ください。

■一歩踏み出すきっかけに
市では、ACPを始めるきっかけとして、『わたしの想いノート』の配布や講演会の開催、さらに、在宅療養についての周知を行っています。

◇わたしの想いノート
ご自身の想いをカタチにするためのノートです。記載をしたら、大切な人と共有してみましょう。
配布場所：本庁舎、健康支援センター2号館、西庁舎(旧穴切小学校)、各公民館、各福祉センター

◇ACP普及啓発講演およびトークセッション
～話しておこう、大切なことを、大切な人と。～
日時：12月6日(土)13：00～15：00
会場：リッチダイヤモンド総合市民会館　芸術ホール
定員：会場450人、ライブ配信500人(先着順)
申込：11月17日(月)までに申込フォーム、FAXまたは電話で

[第1部](講演)話してみませんか?大切なことを
講師…浜野　淳さん(医師・筑波大学医学医療系准教授)

[第2部](トークセッション)いま大切な人と話しておきたいこと
出演者…原　千晶さん(タレント)、浜野　淳さん、髙添明日香さん(あすか在宅クリニック院長)

申込み：イベント運営事務局
【電話】055-235-7666【FAX】055-235-7672

問合せ：地域包括支援課
【電話】055-237-5484

■在宅療養を身近に
在宅療養は、住み慣れた自宅で医療や介護を受けながら自分らしい生活を続けるための選択肢の1つです。

◇在宅療養普及啓発動画
※詳しくは本紙をご覧ください。

◇出前講座「ご存知ですか?在宅療養」
医療・介護の専門職から、在宅療養についての講話を聴くことができます。
※団体による申し込みが必要です

申込み・問合せ：生涯学習課
【電話】055-223-7323