健康 睡眠から始まる健康習慣

忙しい毎日の中で、質の良い睡眠は身体とこころの健康を支える大切な要素です。
適切な睡眠習慣を身につけることで、心身ともに充実した毎日を送りましょう。
今回は社会医療法人加納岩 日下部記念病院の睡眠外来に勤務している亀井医師監修のもと、睡眠の大切さや睡眠の質の向上について紹介します。

監修:亀井雄一医師(精神科医)
山梨医科大学附属病院、国立精神・神経センター国府台病院、国立精神・神経医療研究センター病院、上諏訪病院などを経て、現在は日下部記念病院、山梨大学附属病院で勤務。

■健康維持のために適切な睡眠時間
◇身体と精神の健康を維持するために推奨されている睡眠時間
・18-64歳の成人世代は…7-9時間
・65歳以上の高齢世代は…7-8時間

◇極端な短時間睡眠・長時間睡眠は死亡リスクを増加させる!?
6時間以下の短時間睡眠や9時間を超える長時間睡眠は、糖尿病、高血圧、心血管疾患、冠動脈疾患、肥満の発症のリスクとなるとともに、全死亡リスクも増加させます。
つまり、7-9時間の睡眠を推奨し、それよりも短い睡眠も長い睡眠も健康維持のためには好ましくありません。
そして、世代ごとに注意すべき点として、以下のことがわかっています。
・成人世代では、睡眠時間を十分確保して、睡眠不足を避ける。
・高齢世代では、8時間を超える過剰な床上時間(布団の中にいる時間)は避ける。

◇睡眠時間の確保のために…
・ぬるめの入浴、深呼吸などで心身を落ち着けると、スムーズに眠りにつきやすくなります。
・眠気が強い時は昼寝をしても良いですが、昼寝時間を30分以内にとどめると夜の眠りに影響しにくくなります。

◇以下のようなことで、お困りのときは、医師・医療機関にご相談ください。
・眠れない。
・眠っている間に息が止まる。
・昼間眠くて目覚めていられない。

■睡眠の質を向上させて、睡眠の効果をup!
適切な睡眠時間を取るとともに、睡眠の質を高めることもとても重要なことです。
では、睡眠の質の高さはどのように測れば良いのでしょうか?様々な研究から、「睡眠により休養が取れた」(睡眠休養感)という主観的な感覚が、睡眠の質の指標となることが、分かってきています。

◇睡眠の質を低下させる要因
睡眠不足、仕事などによる日中のストレス、食習慣の乱れ(就寝直前の食事や朝食抜きなど)、運動不足、歩行速度の遅さなどの運動習慣の不良、など

◇睡眠の質を向上させるためには…
睡眠休養感を向上させるために、以下のことを改善することが大切です。

(1)睡眠環境…夜はリラックスできる環境づくりを
寝る前のスマートフォンやテレビは控え、照明を落としてゆったりとした時間を過ごすと眠りやすくなります。

(2)生活習慣…規則正しい生活リズムを心がける
毎日同じ時間に起きることで、体のリズムが整い、眠りやすくなります。軽い散歩や体操を行うと、夜の睡眠の質が向上します。
ただし、寝る直前の激しい運動は避けましょう。

(3)嗜好品の摂り方…カフェイン・アルコールは控えめに
夕方以降にコーヒーや緑茶、アルコールを摂取すると、夜の睡眠の妨げになることがあるため、過度な摂取は控えるなど注意しましょう。
夕方以降の摂取は控えめに!

■子どもの成長に欠かせない睡眠
睡眠には、心身の休養と脳や身体を成長させる役割があります。発達段階にある子どもにとって、睡眠を取ることは非常に重要です。睡眠不足によって、肥満のリスクが高くなること、抑うつ傾向が強くなること、学業成績が低下すること、幸福感や生活の質が低下すること、などのリスク示されています。
規則正しく十分な長さの睡眠をとることで、休養感を得ることができ、心身の発達や幸福感・生活の質の向上につながります。
では、子どもの成長に必要な睡眠時間はどのくらいでしょうか?

◇米国睡眠医学会推奨 年齢ごとの子どもの成長に必要な睡眠時間
・1-2歳児は…11-14時間
・3歳児から小学生未満は…10-13時間
・小学生は…9-12 中高生は…8-10時間

◇子どもに必要な睡眠時間を確保するには…
十分な睡眠時間を確保するためには、まず夜更かしをさせないことが大切です。夜の習い事などで確保できないということもありますが、スマートフォンなどのデジタル機器の使用が夜ふかしの原因であることが多いと言われています。子どもの睡眠の質の向上のためにも、夜遅くまでデジタル機器を使用しすぎないよう、家庭でのルール作りも大切です。

問い合わせ先:健康増進課 健康づくり担当
【電話】内線1162