くらし Finance of Yamanashi city(4)

■開かれた市政を実現するために~監査結果の公表
山梨市監査委員 古谷 勇
山梨市監査委員 村田 浩

令和6年11月14日から令和7年1月22日に行った、定期監査の概要をお知らせします。
なお、監査報告書の全文は、情報公開コーナー(市役所東館1階)や市ホームページでご覧ください。

◇「監査」とは
市の財務に関する事務の執行および市の経営に係る事業の管理について、法令などに沿って適正かつ効率的に執行されているか監査しています。
(地方自治法第199条第4項)

◇監査の対象
庁内各課および施設については、令和6年4月1日から9月30日までに執行された財務事務および事務事業をもとに監査を実施しました。
財政援助団体である「社会福祉法人山梨市社会福祉協議会」、出資団体である「山梨市フルーツパーク株式会社」、「有限会社みとみ」、指定管理者である「株式会社フィッツ」、「医療法人東雲会」、「社会福祉法人光風会」、「株式会社やさしい手甲府」、「山梨市商工会」、「公益財団法人山梨厚生会」、「株式会社ケイミックスパブリックビジネス」については、令和5年度決算および令和6年度の事業などをもとに監査を実施しました。

◇監査の結果
財務に関する事務および事務事業は、関係法令に準拠して執行され、検討・改善の必要な事案についてはそれぞれ進められており、適正に処理されていました。
次の事項(抜粋)については、「検討・要望事項」として報告しました。

◇一般会計(歳入面)
9月末時点のふるさと納税寄附金としては、約22億5千8百万円となり、昨年度と比較すると約2億3千5百万円減少しているが、順調に寄附額を伸ばしている。ただし、非常に不安定な財源であるため、安定的な自主財源の確保や新たな課税客体を生み出すための施策展開を全庁あげて取り組まれるよう期待する。

◇一般会計(歳出面)
ここ数年の予算規模は増加傾向にあり、今後も山梨市駅南地域整備事業、アザレアタウン整備事業、旧市役所跡地整備事業、市民総合体育館改修事業など大規模事業が多く控えている。事業執行においては十分に精査し、円滑な事業の遂行に努められたい。

◇企業会計(水道事業会計)
水道ビジョンに基づき計画的な事業展開を図られているが、人口減少に伴う給水人口の減少により給水収益が減少しているほか、物価高騰による人件費及び工事費の高騰など昨今の厳しい社会情勢の影響を受けている。令和6年4月には水道料金の改定が行われたため、改定後の影響と効果、改定に伴う経営状況の分析を行い、将来に向けた経営基盤の安定と経営の健全化に努められたい。

◇出資団体(山梨市フルーツパーク株式会社)
物価高騰の影響を受けながらもふるさと納税返礼品事業や自主事業に工夫して取り組まれ、昨年度から大幅に収益を伸ばしている。だが、観光拠点として賑わいが増す一方で、駐車場不足が懸念されている。駐車場不足の解消に取り組まれるとともに、広い園内の重要な移動手段であるロードトレインが円滑に運用できるよう適切な維持管理に努められたい。

◇指定管理者
各施設において、物価高騰の影響による光熱費の増加に苦慮しており、工夫した節電などに努められているが、温暖化の影響もあり十分に経費を削減できない状況にある。また、築年数を経過し老朽化が進んでいる施設も多くあるため、市と管理者双方で協議し経営に支障をきたすことがないよう、計画的な施設の修繕および改修に努められたい。

指定管理者の監査では、それぞれ現地にて監査を実施しました。

問い合わせ:監査委員事務局(議会事務局内)
【電話】内線1212・1213