くらし 山梨県警察機動センターが市内に整備されました!

山梨県警察本部の機動センターが石和町窪中島地内に完成し、7月7日(月)から業務を開始しました。
この機動センターには、隣接する石和分庁舎に入っていた鑑識課、科学捜査研究所に加え、甲府警察署に配置されていた機動捜査隊、南甲府警察署に配置されていた交通機動隊が集約されています。
7月30日(水)には関係者約50人が出席し、落成式が行われました。式では山梨県警察本部の仲村健二本部長が「各部署の連携をさらに強化し、事件事故の早期解決につなげていく。」とあいさつしました。
敷地内には庁舎のほか、車庫・倉庫棟、燃焼実験棟(火災事件の再現実験等を行う施設)が設けられています。また、セキュリティ機能の向上を図るため、出入口にICカードセキュリティシステムを導入、災害への対策として、建物・受水槽のかさ上げ、受変電設備・発電機設備(72時間程度)を設置、女性職員の働きやすさを確保するため、シャンプードレッサーを備えた専用更衣室を整備するなど、庁舎機能の充実も図られています。

■機動センタ―に配備されている部署を紹介します。
◆交通部交通機動隊
昭和29年4月、公安部警ら交通課警ら隊として発足し、昭和51年4月に山梨県警察本部交通部交通機動隊として新たに独立し、現在に至ります。
交通機動隊では、いわゆる白バイのほか、災害時に悪路を走破して情報収集等の活動にあたるためのオフロードバイクも所有し、一宮町内の白バイ訓練所などにおいて、日々、運転技術を磨いています。
交通機動隊の主な業務は、飲酒運転をはじめ重大な交通事故に直結する悪質危険な交通違反の重点的な交通指導取締りと重大事件への初動対応です。
悲惨な交通事故を1件でも多く減らすため、県内各警察署や自治体、関係機関、団体等と協働した取り組みを行っています。

◆刑事部機動捜査隊
昭和39年4月、山梨県警察本部刑事部捜査第一課に機動捜査係が新設され、昭和45年10月、機動捜査班に昇格しました。
昭和55年4月には、捜査第一課の附置機関として機動捜査隊となり、平成25年4月、山梨県警察本部刑事部機動捜査隊として独立し、現在に至っています。
機動捜査隊では、1年365日・昼夜を問わず、県内全域の安全を守るため、捜査用車両で警らを行い、事件が発生した時には、いち早く現場に駆けつけ、捜査にあたっており、最近では隊員の鋭敏な捜査感覚により、殺人・死体遺棄事件や強盗事件等の解決に貢献しています。
また、重要・重大事件が発生した時には、事件捜査班員として対応するため、日々、捜査訓練を行い、有事に備えています。

◆刑事部科学捜査研究所
昭和23年3月に刑事部鑑識課法医理化学係として発足し、昭和57年7月に刑事部科学捜査研究所として独立しました。犯罪現場から採取した様々な資料を事件解決の重要な証拠として鑑定を行っています。

▽法医係
血痕、体液、毛髪、骨などの資料からのDNA型鑑定や顔貌の画像からの顔画像鑑定による個人識別等を実施

▽化学係
薬物、毒劇物、アルコール、油類等の検出・含有量の測定、繊維、土砂等微生物類の成分検査、異同識別等の鑑定を実施

▽物理係
電気、火災および爆発事案の原因究明、音声解析、交通事故の原因究明、銃器・弾丸の鑑定、機械構造物に関する事故の解析等の鑑定を実施

▽文書・心理係
筆跡、印章、印刷物および偽造通貨の鑑定、ポリグラフ検査(犯人しか知り得ない事件内容についての記憶を、生理反応の変化を基に判定する科学的鑑定法。)および犯罪者プロファイリングを実施

◆刑事部鑑識課
昭和23年3月に山梨県警察本部刑事課から独立所属として発足し、以降、事件現場での指紋や足跡採取、目撃者の話から似顔絵を作成するなど、犯人検挙・事件解決の手掛かりとなる資料を採取するとともに、採取した現場資料の分析・鑑定等を行っています。
また、警察犬による逃走した犯人の追跡や遺留品の捜索、行方不明者の捜索等も行っています。

■県警察本部から市民の皆さまへメッセージをいただきました。
近年の治安情勢は、科学技術の急速な進展等を背景に、犯罪は一段と複雑化、巧妙化しており、捜査活動における迅速・的確な初動捜査や客観証拠に基づく確実な立証の重要性が増しております。
こうした中、鑑識課および科学捜査研究所が使用しておりましたこれまでの石和分庁舎は、建築から50年余りが経過し、老朽化・狭隘化が課題となっておりましたことから、新たな庁舎を建設することとなり、これに併せて、初動捜査を担う機動捜査隊および交通機動隊を集約し、科学捜査と初動捜査の新たな拠点となる「山梨県警察機動センター」として整備いたしました。
これにより、科学捜査部門と初動捜査部門の連携が更に強化され、事件・事故発生時における早期の犯人検挙と証拠の収集・分析により、事件の早期解決等が期待できます。
本センターは、山梨県のほぼ中心に位置し、国道20号や中央自動車道、今後開通が予定されている新山梨環状道路の広瀬ランプが近いなど、主要道路へのアクセスが良く、警察の機動力を発揮させるためには最適な場所と言えます。
また、大きな災害が発生した場合でも警察活動が維持できるよう、災害にも耐えうる施設として整備しております。
県警察といたしましては、県や笛吹市をはじめとする関係機関・団体との連携を一層強化し、本センターが地域の皆さまから親しみ愛される活動拠点となるよう職員一丸となって職務に精励してまいります。