健康 上野原市立病院〔睡眠外来〕竹内暢医師の睡眠コラム #25

◆布団の中の温度は適度に
皆さん、こんにちは。先月号で『睡眠環境学』という、聞きなれない学問分野のことをお話しました。今月からは深掘りして、日常生活に役立つ睡眠環境のお話をしていきます。
睡眠にとって大切なのは、温度、湿度、音、光などの外部の環境を整えることです。今月は、温度についてのお話に限りますが、一口に温度と言っても、気候や気温は調節できるものではありません。睡眠において自分で調整できる温度というと、室温や布団の中の温度に関したことになると思います。
健康に適温とされる室温は、冬季で18~22℃、夏季では25~28℃と言われていますが、良い睡眠のためには、布団の中の温度も適度に保つ必要があります。冷えすぎでも眠れないのですが、暑すぎると体温が適度に下がらず、寝つきが悪くなったり、途中で起きたりしてしまいます。電気毛布は寝る前には切ることでちょうど良い布団の中の温度になるとの研究もあります。睡眠に限りませんが、ほどほどが良いでしょうね。