子育て 11月は「児童虐待防止 推進月間」です

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(令和7年度「オレンジリボン・児童虐待防止推進キャンペーン」標語)

児童虐待とは、本来、子どもを守る保護者(親や親に代わる養育者)が、子どもの身体や心を傷つけてしまうことをいいます。子どもへの虐待は大きく4つに分類されますが、これらが重複して起こることも少なくありません。

■山梨県の児童虐待相談の現状
児童相談所への相談件数が1,418件、市町村への相談件数が969件で、依然として高い水準です(令和5年度県統計)。主たる虐待者は実母が1番多く41・6%、実父母両方が28・0%、実父19・1%となり、親による虐待が約9割を占めました。
虐待の内容別では、心理的虐待46・3%、ネグレクト31・0%、身体的虐待22・1%、性的虐待0・5%でした。これらは、子育ての大半は母親に任され、母の心身への負担が大きくなっていることが一つの要因とされています。不適切な育児知識・技術や育児姿勢、経済困難、複雑な家族関係なども要因とされています。また、年々地域とのつながりが薄れていくことで、子育てがさらに孤立し、育児の不安や負担感が大きくなることも、虐待を引き起こす要因になり得る可能性を持ち合わせています。

■これって「しつけ」?それとも「虐待」?
しつけとは、基本的な生活習慣や社会のルール、マナーを身に着けるよう働きかけることです。これは、子どもの発達や理解度に配慮しながら行うもので、暴力などで従わせて行うものではありません。保護者にとってはしつけのつもりでも、子どもにとって有害ならば、虐待になります。虐待はどのような理由であっても許されるものではありません。
※児童虐待防止法により体罰は禁止されています。

■「虐待かな?」と思ったら…
「虐待を受けたと思われる子ども」を見つけたときは、ためらわずに子どもを虐待から救うための行動を起こすことが大変重要です。悩みを抱えている親子からのSOSが出ている可能性もあります。
通告者の秘密は守られますので、虐待を受けていると思われる子どもを発見したときは、勇気を持ってすぐに連絡してください。もし虐待でなかったとしても、通告をした人が責任を問われることはありません。

■子育て中のみなさんへ
親は夢を持って子育てを始めます。しかし、いざ子どもと向かい合うと、子育てに追われる毎日の中で、あるいは仕事との両立でイライラを募らせ「こんなはずじゃなかったのに…」と落ち込むこともあります。それは、母親も父親もぶつかる壁です。失敗を繰り返しながら、親も子どもと一緒に育っていきます。みなさんの子育てを応援したいという人が地域にはたくさんいます。まわりの人の協力を得ることも大切です。ぜひ、ご相談ください。

■児童虐待とは
▽身体的虐待
殴る、ける、投げ落とす、激しく揺さぶる、やけどを負わせる、戸外に締め出すなど
→後遺症を残したり、死に至ることも
▽ネグレクト
子どもを残したまま外出する、家に閉じ込める、病気や怪我を放置する、適切な食事を与えない、ひどく不潔なままにするなど
→発達・発育が遅れたり、栄養失調や脱水症状などから死に至ることも
▽性的虐待
子どもへの性交、性的行為の強要、性器や性交を見せる、ポルノグラフィーの被写体に子どもを強要するなど
→異性への嫌悪感を植えつけるなど子どもの心身に大きな傷を与えます
▽心理的虐待
言葉によるおどし、無視や拒否的態度をとる、きょうだい間での差別的扱い、子どもの目の前で配偶者などに暴力をふるう(DV)など
→子どもの心に不安やおびえなどを引き起こす

■気づいてください「SOS」のサイン
子どもが何となく変だな?
親のようすが変だな?
親子のようすが変だな?

相談・問合せ:
・こども家庭センター(家庭児童相談室)
【電話】274-8585
(平日午前8時30分~午後5時15分)
・中央児童相談所
【電話】288-1561
・全国共通ダイヤル(24時間受付、年中無休)
【電話】189(いちはやく)