くらし 村議会9月定例会 村長所信・提出案件(1)

令和7年第3回山中湖村議会定例会(9月)において、高村正一郎村長から村政運営に関しての考え方と、議会に提出した案件が説明されましたので、その概要を掲載します。

本日ここに、令和7年第3回定例会が開会されるにあたり、提出いたしました案件の概要をご説明申し上げると共に、私の村政運営に関する考え方を述べさせていただき、議員各位並びに村民の皆様のご理解とご協力を賜りたく存じます。
本年の夏は全国的にも、昨年以上の猛暑が続き、私たちの生活や経済に大きな影響をもたらし、また同時にアメリカ大統領の関税も世界情勢に困難な要因となり、日本においても物価の高騰など、この先どのような状況となるか不安定な状況下にあります。本村も観光客の推移は大きく伸び、多くの観光客が訪れていますが、同時に観光ツーリズムの課題も上がっています。
また、本年は村制150周年、村名変更60周年、さらに戦後80周年、昭和100周年と節目の年でもあります。
これまでの本村を築いてこられた先人たちに、改めて尊敬と敬意感謝申し上げます。また、現在私たちは世界各地で続く戦争や紛争の現実に直面しています。武力による対立は尊い命を奪い、家族を引き裂き、文化や歴史を壊し続けています。すべての戦争の即時停止と、持続可能な平和を願っています。
私の村長としての1期目は、新型コロナウイルス感染症対策を最優先に、村民の命と暮らしを守ることに注力してまいりました。そして2期目となる今、私が思い描く村政運営に本格的に取り組んでいるところでもあります。
「安心・安全」「子育て・教育」「観光・地域力」「自然環境」の4本の柱を中心に、持続可能な未来を見据えた村づくりへの挑戦を展開してまいります。
安心・安全な暮らしの実現として、災害支援協定の締結に向け、茨城県八千代町との協議を進めております。また村民交流コミュニティの拡充に向け、山中湖村公民館交流センターの、リニューアルに関する実施設計を進行中でおります。また、観光施設である「山中湖温泉紅富士の湯」につきましては、施設内天井部について塩素による塩害が確認されており、天井の落下につながる恐れがあることから、利用者の安全を最優先に、実施設計費を計上しました。実施設計が完了しだい、速やかに改良工事に着手する予定です。工期は約4カ月を見込んでおります。施設の安全性向上と、利用者の安心につながる重要な取り組みであることから、議員各位におかれましては、何卒ご理解とご協力を賜りますようお願い申し上げます。

子育て・教育環境の充実として、学校教育の質の向上を目指し、現在統合小学校校舎の建設に向けた、設計業務を進めております。また、小中学校教育環境づくりとしては、英語力強化を目指し、その導入に向け関係機関との調整を行っております。
観光資源の開発と併せ、新産業創出を目指し、2年目となる、花き栽培の実証試験を行っています。県外でダリアを栽培している生産者から指導や、様々なアドバイスをいただき、また大田市場以外にも、流通の確保や、規格外の商品を村内での販売や、安定的な出荷量の確保など、産業としての可能性を探っています。また山中湖産のダリアは、寒暖差があり色づきが良いとの報告も受けており、村民の皆様にも、山中湖産ダリアを知っていくために、期間限定で村民の皆様に配布し、大変好評をいただいたところであります。
山中湖村観光客誘客誘致事業の一環として「山中湖夕焼けの渚紅葉まつり」において、紅葉のライトアップと竹あかりエリアを設置し、幻想的な空間を創出することで集客を図ります。またパノラマ台には遊歩道のライトアップを施し、ススキの草原を堪能できるエリアの創出を計画しております。
自然環境の保全と活用として、これまで実施してきた山中湖の湖底調査データを基に、保全対策に取り組んでまいります。本年度は「山中湖村地球温暖化対策実行計画」を策定し、村民の皆様とともに「グリーンパーク構想」を進めるため、脱炭素社会の実現を目指してまいります。これらの取り組みは、私が提唱する「山中湖ロードマップ2030」の根幹であり、次世代へつなげる、夢と希望の持てる村づくりへの、未来像を示す「山中湖村総合計画兼総合戦略」の策定も進めております。
次に、統合小学校校舎建設についてでありますが、山中湖小学校建設検討委員会を3回開催し、近隣住民説明会を実施。必要に応じて各部会を設置し、意見等聴取を行っております。現在基本設計から実施設計へと進んで行くため、それに伴い放課後児童施設を含めた校舎、造成工事等のための実施設計費、および隣接地用地購入費等を計上しております。議員各位にはご理解とご協力を賜り、令和10年4月開校を目指してまいります。
次に6月定例会以降の主な事業等についてその概要を報告いたします。
最初に、7月22日に沖新畑地区コミュニティセンターの起工式を無事執り行い、工事に着手いたしました。沖新畑地区コミュニティセンターは、地域の交流・防災・学びの拠点、そして区民の皆様が集える憩いの場として、来年4月の竣工を予定しております。ご多忙の中ご参列いただいた議員各位、区民の皆様、関係者の皆様に心からお礼申し上げます。
次に、8月29日から31日の3日間「スイートラブシャワー」が交流プラザきららにて開催され、今年で19回目を迎えました。晴天に恵まれ、無事に開催され、3日間の入場者数は過去最高の8万5千人と報告を受けております。
次に防災訓練の実施ですが、例年9月1日に開催している防災訓練については、今年は職員を対象とした、初動時の訓練を実施しました。村民対象の防災訓練は今月28日、日曜日に山中湖公民館交流センターで実施いたします。 
次に10月1日から12月28日まで、山中湖村文学の森公園蘇峰ふれあい館にて「山中湖村アーカイブス展」を開催いたします。村制150周年・村名変更60周年を記念し、古い写真や資料を展示することで、地域の歴史を振り返り、次世代につなぐ貴重な機会といたします。現在村民の皆様や、実行委員の皆様のご協力の元、写真、資料集を終え、展示の準備を進めております。