子育て 特集 部活動の新しいカタチ「地域展開」​~中学生の「やってみたい」を地域で紡ぐ(1)

中学校部活動の「地域展開」とは、これまで中学校の教員が顧問となり学校主体で行ってきた部活動を、新たに地域が主体となる仕組みに展開することで、全国的に進められています。
市では、中学生の「やってみたい」を地域で支える体制づくりに取り組んでいます。

■なぜ?どうして「地域展開」が必要なの?
●今、部活動の継続が困難になっています
▽生徒数の減少
生徒数が年々減少しており、中学校単位での部活動が成り立たなくなってきています。
・部員が少なくてチームが組めない
・通っている学校に、入りたい部活動・やりたい種目が無い

・市立中学校生徒数の推移

住民基本台帳および学校基本調査から推計

▽教員の負担が大きい
授業などに加えて部活動指導を行っているほか、休日も練習や大会があり、大きな負担になっています。
・全国の中学校の教員の77.1%が「月45時間を超える残業」をしており、働き方改革が必要(文部科学省「教員勤務実態調査」令和4年度)
・約6割の教員が、経験の無い種目・分野の顧問を務めている

●「地域展開」には生徒・学校・地域それぞれにメリットがあります
▽生徒のメリット
・専門的な指導が受けやすくなる
指導者は専門知識を有しており、技術や知識の向上が期待できます。
・活動の選択肢が広がる
通っている学校に限らず、やりたい活動を選択できます。
・人間関係が広がる
学校以外の仲間や多世代の方と活動することで、人間関係の広がりや地域社会とのつながりが深まります。

▽学校のメリット
・生徒と向き合う時間が増える
・教員の働き方改革の推進

▽地域のメリット
・スポーツ・文化活動が活性化する
・地域資源を有効活用できる

■どうやって?どのように展開していくの?
●中学生の活動の場を、学校から地域に展開します
各中学校で実施している部活動は、令和9年3月を目途に終了します。
令和9年4月以降は、「(仮称)上田地域クラブ」に活動の場を展開していきます。
学校が主体…中学校部活動

地域が主体…上田地域クラブ
「展開の時期は一律ではなく、活動内容や地域の実情に応じて、できるところから実施していきます。」

●「上田地域クラブ」という新しいカタチ
「上田地域クラブ」は、学校部活動がクラブに発展した形や、地域のスポーツ・文化芸術団体など幅広い団体が実施主体となり、子どもたちに活動の場を提供します。勝利至上主義ではなく、子どもたちのやってみたい気持ちを大切にします。

●上田地域クラブってこんなクラブ
運営主体:市教育委員会
活動場所:中学校施設(自校または他校)・市内公共施設
※原則
対象:中学1~3年生
※中学生以外の参加も可
※対象・定員は各クラブが定める
活動時間:
・平日…2時間程度(16:00~20:30の間)
・休日…3時間程度(~18:00)
※休養日:週2日以上
※週当たりの活動時間:11時間以内
会費:3,000円/月
※基本額
※各クラブが規約で定める
指導者謝金:1,000円/時間
※基本額
※各クラブが規約で定める

「部活動の良さを受け継ぎながら、より良い新たな活動となるように、準備を進めています。」