- 発行日 :
- 自治体名 : 長野県須坂市
- 広報紙名 : 広報須坂 令和7年2月号
少子化や教員の働き方が社会問題化する中、2022年12月、国は学校で行っている部活動を、地域と連携しながら地域全体で支える地域クラブ活動に移行させていく「部活動地域移行」の方針を示しました。
これを受けて市では、2024年5月に「須坂市部活動地域移行推進計画」を策定し、現在、部活動地域移行の体制整備を進めています。
須坂市における部活動に代わる新たな地域クラブの概要、今後の部活動地域移行スケジュールなどをお知らせします。
◆部活動を取り巻く現状
少子化に伴う部員数の減少が進む中、学校部活動をこれまでと同様の体制で運営することは全国的に難しくなっています。市でも、2021年度からの10年間で、生徒数が16%減少する見込みで、チームで競技するスポーツや団体で活動を行う文化系の活動などは一つの学校だけでは編成が難しくなることが予想されています。すでに、他校と合同部活動を実施している活動や、合同部活動を検討している活動もあります。
また、専門性や意思に関わらず教員が顧問を務める指導体制が、教員の負担になっている実態もあり、学校の働き方改革が進む中、これまでの体制を維持することは、より一層厳しくなってきています。
こうした状況の中、子どもたちのスポーツ・文化芸術活動に親しむ機会を将来にわたって確保していくため、「地域の子どもは、学校を含めた地域で育てる」という考えの下、部活動の地域移行が国全体で進められています。
◇須坂市の生徒数の推移
(2024年10月1日推移表より)
◇教職員による部活動指導の状況
(須坂市部活動地域移行に関するアンケート結果より)
◆どうなる?須坂市の「部活動に代わる新たな地域クラブ」
市では、スポーツ・文化活動関係者や学校、保護者などで構成する「須坂市部活動地域移行検討協議会(以下、協議会)」を設置し、須坂市の部活動に代わる新たな地域クラブ(以下、地域クラブ)の検討を行っています。現在までに運営主体・運営形態などを決定し、引き続き、体制整備に向けた検討を行っていきます。
Q.地域クラブの運営主体は?
A.部活動は学校が運営主体ですが、地域クラブは須坂市教育委員会が運営主体となります。
Q.地域クラブの運営方針は?
A.生徒が活動に主体的に取り組み、仲間づくりや人間関係の構築、社会性や協調性を育むことに努めます。また、専門性の高い知識や技術の習得だけでなく、活動の楽しさ、上達したことへの達成感、努力することの尊さを実感できる活動に努めます。
Q.地域クラブの種目・活動は?
A.現在市内中学校にある部活動の種目・活動を予定しています。
予定種目・活動:
・バレーボール
・バスケットボール
・ソフトテニス
・剣道
・卓球
・サッカー
・陸上
・吹奏楽
・合唱
・美術
・技術・科学
Q.地域クラブの指導者はどのような人?
A.競技・活動の経験者、指導経験者、部活動の顧問、部活動指導者など、さまざまな関係者の中から地域クラブの運営方針を理解して指導いただける方にお願いしていきます。部活動の指導者と地域クラブの指導者が同じ場合もあります。
地域クラブ活動の早期実現に向け、指導者・協力者として地域の皆さまのご支援ご協力をお願いします。
Q.保護者の負担はどうなる?
A.地域クラブ運営に係る経費は、参加者による費用負担を原則とします。会費は可能な限り参加しやすい金額を設定できるように協議会で検討していきます。また、生徒が経済的理由によって活動への参加を諦めることがないよう、支援制度も検討します。活動場所までの送迎は、ご負担をおかけする場合があります。
◆須坂市の部活動地域移行のスケジュール
「須坂市部活動地域移行推進計画」に基づき、まずは2026年度末までに、休日の部活動を地域クラブへ移行していきます。
◇2024年度…地域クラブの体制整備
各団体などへの協力依頼、指導者の確保、クラブ規約・規則・運営方針などの策定、地域クラブ会費・指導者謝金などの検討、地域クラブの試行
◇2025年度…体制が整った種目・活動から順次、休日の部活動を地域クラブへ移行
体制が整った種目・活動から順次、休日の部活動のうち、月に数回の活動を、地域クラブとして活動するようになります。
平日の部活動は、今までと変わりません。
月の活動例
◇2026年度…年度末までに、休日の部活動を全て地域クラブへ移行
※平日の部活動は、休日の部活動の地域移行の状況を検証し、できるところから地域移行していきます。
問合せ:学校教育課
【電話】026-248-9010