- 発行日 :
- 自治体名 : 長野県伊那市
- 広報紙名 : 市報いな 令和7年11月号
伊那市の令和6年度決算がまとまりました。
決算からわかる市のお金の使い道について、お伝えします。
■令和6年度決算の全体像
市の財政は収入(歳入)と支出(歳出)で成り立っています。
一般会計の歳入は、398億6,619万円で、定額減税等により市税が5.0%減少した一方で、繰入金(基金からの繰入金)や地方債等の増加によって、歳入全体では前年度比2.0%の増加となりました。
一方、歳出は、384億8,893万円で、定額減税補足給付事業や工業団地整備事業等によって、歳出全体では前年度比2.0%の増加となりました。
歳入と歳出の差額約13.8億円は、令和7年度に引き続いて実施される建設事業等の繰越事業に約4.4億円を活用し、残りの約9.4億円については、繰越金として令和7年度の事業に活用されます。
▽用語解説
歳出をこのページのように経済的性質(人件費、扶助費、公債費…)で分類したものを性質別歳出、本紙2ページのように行政目的(議会費、総務費、民生費…)で分類したものを目的別歳出といいます。
《性質別歳出》

特別会計(財産区特別会計を除く)

※一般会計繰入金により、差引0円になっている会計。
企業会計

■令和6年度一般会計の決算を具体的に見てみましょう
(1)収入を市民1人当たりに換算すると…歳入は61万6,151円
※令和7年4月1日現在の人口64,702人(住民基本台帳より)で計算
▽市税など※1 16万8,766円
▽国からの収入※2 29万8,819円
▽県からの収入 4万372円
▽市債(借入金) 4万4,309円
▽その他の収入 6万3,885円
・繰越金
・基金繰入金
・寄附金
・財産収入
※1 市税、分担金及び負担金、使用料及び手数料、諸収入の合計
※2 国庫支出金、地方交付税、地方譲与税・交付金の合計
(2)支出を市民1人当たりに換算すると…歳出は59万4,865円
《目的別歳出》
▽議会費 2億803万円
議員報酬や市民と議会の意見交換など
主な事業とその事業費:議員視察研修…209万円
1人当たり…3,215円
▽総務費 58億8,467万円
庁舎管理、ふるさと納税や新産業技術、人口増推進など
主な事業とその事業費:長谷総合支所新庁舎建設…1億8,925万円
1人当たり…9万950円
▽民生費 107億4,623万円
高齢者福祉や子育て支援、生活保護など
主な事業とその事業費:定額減税補足給付…4億8,601万円
1人当たり…16万6,088円
▽衛生費 53億6,474万円
健康増進やごみ処理、地球温暖化対策など
主な事業とその事業費:木質バイオマス発電設備設置…2億4,986万円
1人当たり…8万2,915円
▽農林水産業費 20億6,514万円
農林水産業の振興、林道の整備など
主な事業とその事業費:ペレット製造設備増設事業補助金の交付…2億7,241万円
1人当たり…3万1,918円
▽商工費 29億1,087万円
商工業や観光業の振興、企業誘致など
主な事業とその事業費:産業団地整備…4億1,115万円
1人当たり…4万4,989円
▽土木費 29億7,738万円
道路や橋、公営住宅などの建設及び維持補修、除雪など
主な事業とその事業費:市営住宅リフォーム工事…8,701万円
1人当たり…4万6,017円
▽消防費 9億1,309万円
常備消防や消防団の運営及び防災施設等の建設・管理など
主な事業とその事業費:消防団運営…9,816万円
1人当たり…1万4,112円
▽教育費 32億9,490万円
教育やスポーツ振興、文化財保護、公民館運営など
主な事業とその事業費:美すずスポーツ公園運動場改修工事…1億9,543万円
1人当たり…5万924円
▽その他 41億2,388万円
災害復旧費、労働費、公債費
主な事業とその事業費:令和6年度豪雨の災害復旧工事など…2億7,324万円
1人当たり…6万3,737円
(3)借金(市債)と貯蓄(基金)を1人当たりに換算すると…
借金は40万98円で前年度から更に改善しましたが、貯蓄は35万7,860円で減少となりました。
市債の残高(億円)

※市債の償還の一部には国による交付税措置があります。
基金の残高(億円)

問合せ:財政課 財政係
