子育て 《クローズアップ》城北小学校 新校舎で新たなスタート

今年の春に開校した、城北小学校の新校舎が7月に完成し、9月1日の2学期から児童の新しい校舎での学校生活が始まりました。
新校舎の建設に際しては、昨今の物価高騰や人手不足に対応し、当初の計画より完成時期を約4か月遅らせ、令和5年(2023年)8月に着工、約2年をかけて予定どおり完成したものです。
新校舎完成を祝う竣工式を、8月23日に開催し、建設を手掛けた関係業者や、地元関係者など約60名が出席しました。また、8月28日には一般市民向けの内覧会が行われ、1000人を超える地域住民が新校舎を訪れました。
さらに、9月12日には開校記念行事が開かれ、校歌を作曲したTAIRIK(タイリク)さんがリーダーを務めるTSUKEMEN(ツケメン)によるコンサートと、城北小学校の鼓笛隊や城北中学校の吹奏楽部による演奏が披露されました。このイベントには、児童、保護者、地域の方々など約700人が参加し、演奏を楽しみました。

■校舎の機能・特徴
▽ブックメディアラウンジを中心とした多様な活用
図書館機能を備えたブックメディアラウンジは、2階建ての校舎中央に吹き抜けで配置されており、どの教室からもアクセスしやすく、児童の個性や特性に配慮した多様な利用が可能です。ここを基点に図書やICT機器を活用した学習など、多様な活動が展開できる等機能が充実しています。

▽廊下とつながる教室で開放的な空間
城北小学校の普通教室は、教室と廊下の壁がなくなり、大きく開けられる扉になっています。児童は、教室と廊下をつないだ広いスペースの開放的な空間で活動することにより、心にゆとりが生まれ、また、複数クラスや教員同士の連携や協働的な取り組みが促進されます。

▽環境に配慮した校舎で冬も夏も快適に
校舎の外側に断熱材を配置する外断熱構造と、断熱ガラスにより校舎全体の断熱性を高めていることで、暑い夏や寒い冬にも快適な環境で学ぶことができます。また、太陽光パネルの設置や、石油を使わない暖房などにより、省エネ性能が高く、環境に配慮した校舎となっています。

■インタビュー interview
城北小学校 児童会長 髙橋直太郎さん
新しい校舎は、とてもきれいで過ごしやすい環境です。教室が開放的な作りになっていたり、普通の図書館とは違うブックメディアラウンジでは、ワクワク感を感じながら学習できます。お気に入りの場所は、校舎北側の階段から中学校が見えるところで、よくそこの学習スペースで勉強をしています。新しい校舎なので設備が新しく、移動や授業もスムーズで楽しいです。広いスペースで、友達と社会科の調べ学習をしたり、図工の絵を描いたり、自由で快適な学習ができます。

■工事概要
▽事業費
校舎建築工事 34億7089万円
設計工事監理 1億3110万円

▽工事概要
構造種別:鉄骨造
構造形式:ラーメン構造
規模:地上2階
建築面積:4536.9平方メートル
延床面積:6970.21平方メートル

■教育内容
▽3年生以上は「学年担任制」を採用
同じ学年を担任する2人の教員が、国語や算数などの教科で教科担任制をとったり、日によってホームルームや給食を担当する教員を入れ替えたりすることで、児童にとって、より相談しやすい環境を実現します

▽地域との連携でふるさと学習の充実
地域の方々と連携を取りながら、学校区内の自然環境、文化、歴史などを体験し学習するふるさと学習活動を各学年で年間を通じて行います。(棚田での米づくり、鍋倉山の自然学習等)

■地域との連携「コミュニティ・スクール」
▽小中一体型コミュニティ・スクール
地域の皆さんに意見をいただき、活動に参加いただくことで、よりよい学校づくりを行うための組織である「コミュニティ・スクール(学校運営協議会)」は、城北小学校開校にあたり、よりよい地域と学校の関係を築くため、隣接する城北中学校とあわせて「小中一体型コミュニティ・スクール」としてスタートしました。

▽放課後子ども教室(アフタースクール)
新たな取り組みとして「放課後子ども教室(アフタースクール)」が始まりました。地域の方に「市民先生」として参加いただき、4〜6年生の希望する児童に釣り、ダンス、写真、英会話など、通常の学校生活では体験できないさまざまな活動を、市民先生の指導のもとで行っています。

■インタビュー interview
城北小学校校長 小田切浩一先生
学年担任制は、教員同士で情報共有ができ、児童一人ひとりとより深く向き合うことができます。また、小中一体型コミュニティ・スクールにより、地域の方に授業やアフタースクールの講師として参加いただくなど、地域との連携も図られ充実しています。特にアフタースクールでは、多彩な講座が用意され、児童が放課後に友達と好きなことを学び遊べる点は非常に良い取り組みです。新校舎をきっかけに、児童が「学びたい」という意欲を育み、充実した学校生活を送れることを願っています。