- 発行日 :
- 自治体名 : 長野県塩尻市
- 広報紙名 : 広報しおじり 令和7年6月号
■〔4月スタート!〕しおじりこどもまんなかプラン
本市では、すべての子ども・若者が大切にされ、誰一人取り残されることなく、現在と将来に希望を持って幸せに過ごせる地域を目指して、4月に「しおじりこどもまんなかプラン」を策定。この地域の実現には、地域が一体となって取り組んでいくことが欠かせません。みんなでこどもまんなか社会を目指しましょう。
◆プランの対象
大人として円滑な社会生活を送ることができるようになるまでの成長の過程にある、すべての子ども・若者を対象としています。18歳や20歳といった年齢で必要なサポートが途切れないよう、それぞれの状況に応じて社会で幸せに暮らしていけるようになるまで、切れ目なく支えていきます。
※プランの詳細は本紙のコード(市ホームページ)でご覧ください。
◆プランの基本理念
しおじりこども・若者いけんひろば(※)に参加した10代の皆さんが考えました。
※まちづくりやどんな社会になったらいいかなど、テーマを設けて語り合うイベント。
▽自分らしく輝ける
子どもたちが、生まれた環境によらず、現在と将来に希望を持って、自分と他の人の権利や気持ち、意見を大切にしながら自分らしく過ごし、お互いに尊重し合う地域を目指します。
▽みんな安心
子どもたちが誰一人取り残されることなく安心して過ごせる地域を目指します。
◇こどもまんなか
子どもたちが自立した個人として尊重され、その権利や意見が大切にされ、子どもたちにとって最も良いことが優先して考えられる「こどもまんなか社会」の実現を目指します。
▽GSC(グレート・シオジリ・チルドレン)
いけんひろばのメンバーによる造語で、「塩尻の子どもはすごい!」という肯定のメッセージが込められています。「グレート」は、すごいの他にいいね、素晴らしいね、すてきだねといったニュアンスで用いています。
◆こんな施策を進めていきます
▽1 子どもの権利の尊重
ありたい姿:子どもも大人もお互いに尊重し合える環境の中で、子どもが安心して過ごし、その可能性を十分に伸ばせている
基本方針:
・子どもが権利の主体であることが地域全体で共有され、その権利が尊重されている
・子どもの意見や気持ちが、社会のさまざまな場面に反映されている
※子どもの権利や意見を大切にします!
▽2 子どもの成長の保障
ありたい姿:子どもが健やかに育つ環境が整っている
基本方針:
・母子が安心して妊娠・出産・乳児期を過ごせている
・幼児期の子どもが心豊かに成長できている
・地域の中に子どもの遊び・学びの場や居場所が充実している
・子どもが安全・安心な環境の中で健康に過ごせている
・一人ひとりの育ちに丁寧に向き合う教育が実践されている
・義務教育終了後も切れ目のない支援が受けられる
※ライフステージに応じて切れ目なく支えます!
▽3 結婚・妊娠・出産・子育ての応援
ありたい姿:結婚や子育ての希望を叶えることができる環境が整っている
基本方針:
・結婚・妊娠・出産の希望が叶えられている
・充実した子育て支援により無理なく安心して子育てができている
・地域みんなで子育てを応援し、子どもや子育て家庭にやさしい地域になっている
※子育てに優しい地域をつくります!
▽4 悩みや不安、困難を抱える子ども・若者の支援
ありたい姿:すべての子ども・若者が自分らしく安心して暮らし、現在と未来に希望を持てている
基本方針:
・家庭の貧困による格差や困難が解消され、貧困の連鎖が断ち切れている
・障がいのある子どもや医療的ケアを必要とする子どもと家庭が十分に支援されている
・児童虐待の防止、ヤングケアラーへの支援、社会的養護が十分行われている
・ニートやひきこもりの子ども・若者やその家族が必要な支援につながっている
・生きづらさを抱える子ども・若者のいのちが支えられている
・制度の枠を超えた包括的な支援により、誰一人取り残さない支援が行われている
※それぞれの状況に合わせてきめ細やかに支えます!
■Interview
◆こども・若者いけんひろば参加者
▽芦澤 悠真(ゆうま)さん(桟敷 小学6年生)
「みんなのアイデアをきっかけに考えた言葉が、プランの基本理念に」
いけんひろばには、自分から興味を持って参加しました。最終回のテーマは「こども計画のスローガンを考えよう」。お菓子を食べながら、みんなで楽しくいろいろな意見を出し合い、そこで出たアイデアをきっかけに、GSCという言葉をひらめきました。
GSCは、「塩尻の子どもはすごい!」というメッセージを市民の皆さんに向けて伝えるために、覚えやすく、みんなの頭に残るように考えました。みんなも「それいいね!」と盛り上がってくれ、プランの基本理念にも採用してもらえて、うれしかったです。このプランをきっかけに、子どもたちが今よりもっと尊重される社会になればいいなと思います。
▽黒澤 椛乃(かの)さん(町区 高校1年生)
「意見が言える良い機会で、他の人の意見や考え方を学べた」
他の学校や学年の人と話し合える良い機会だと思い参加しました。進行役のスタッフの方もフレンドリーで話しやすい雰囲気だったので、自由に意見を言える場所でした。自分の意見に共感してもらえた時はうれしかったですし、他の人の全く違う視点の意見や考え方を聞いたときは、「そういう考え方もあるんだ」という気付きになりました。
ただ話し合って終わりではなく、市の事業に反映してもらえることが大事だと思うので、意見の実現を目指してほしいです。今後開催するなら、1回ごとにテーマを変えるのではなく、一つのテーマを継続して話し合い、考えを深めていくこともやってみたいですね。
◆少子化対策に関する政策を提案
▽小島 咲愛(さら)さん(信州大学4年生)
「子育ての楽しさなどを知る機会をつくり、不安を解消できたら」
大学の授業の一環で、塩尻市の職員の方と一緒に少子化問題を解消するための施策を検討しました。私自身、中学のクラス数が弟の学年になって減ったことなど、少子化を実感することもあります。
対策として、大学生などが子育て支援施設や子育て家庭を訪問して、実際の子育ての様子を身近に知ることができるプログラムを市に提案しました。私を含め若い人の多くは、「自分だけでも精一杯なのに、子どもを育てられるのか」という漠然とした不安を抱いている人も多いと思います。ですが、親子の愛情の素晴らしさや、子育ての楽しさがもっと伝われば、そうした不安も解消されるのではないかと思っています。
問合せ:こども未来課 こども未来応援係
【電話】[直]0263-52-7313