くらし 〈特集〉村での時間が教えてくれたこと 地域おこし協力隊7名が退任(3)

■地元の魅力を掘り起こそう。
[西 由美隊員×鈴木若菜隊員]

◯村を愛する人々がいる
鈴木:ペンション地区などでお店を開いている方とお話させていただくのですが、皆さん本当に原村が好きでここに来られているということを感じます。そして一様に「冬が一番好き」だとおっしゃいます。澄んだ空気やパウダースノー、静かで美しい雪景色が本当に気に入られているのだと思います。
西:地域おこし協力隊に着任したときはまだ若干コロナの影響が残っていて、村内観光施設も静かな印象でしたが、その後3年では変化を感じます。蓼科など近隣観光地は「ここ10年で最多の入り込み」といった報道がされていますし、村内でも新しいレストランがオープンしたり、移住してこられた方がお店を開いたり、活気があると思います。

◯地元を再発見
鈴木:日帰りキャンプの他、ペンションに宿泊する子ども向けキャンプを企画したところ、村内のお子さんが多く参加してくれました。子どもたちはペンションにある大きなお風呂がすごく気に入ったらしく、「後日家族や親戚と一緒にまたペンションに泊まりに来た」というお話も伺いました。
西:私は、この村でもともと養蚕が盛んだったと聞いてとても興味があり、調べてみました。当初、「以前はやっていたけれど、現在養蚕をやっている家はない」と聞きました。でも、岡谷市の蚕糸博物館に伺うと、「家蚕(かさん)」でなく「天蚕(てんさん)」(屋内養蚕でない野生での飼育)をされている方がおひとりいらっしゃることが分かって…。そちらをお訪ねして飼育の様子などお話を伺い、さらに天蚕の糸を使って作品づくりをされているアーティストさんを紹介いただきました。村内産の天蚕繭から取った糸で作った作品は現在、村のふるさと納税返礼品に加わっています。

◎子ども向けキャンプは日常では体験できないメニューがいっぱい。自然の中で遊び、触れ合い、語り合い…あっという間に時間が流れていく。

◯可能性はまだまだある!
西:ふるさと納税返礼品は、当初は村内の農産物や農産加工品から取り組み、その後「原中ワイン」なども返礼品に拡げてきました。最近お話させていただいたのが地元のものづくりでスケート靴とオルゴールです。オルゴールは村のイメージにも合うので、もっと観光的要素にもできたら良いのではないかと思います。
鈴木:確かに!私は昨年退任された村澤隊員から「星の降る里ブランド推進事業」を引き継いでいますが、「星みる夜」(星空観察初心者向けのイベント)は大人気で、毎回すぐに予約がいっぱいになるんですよ。こうした体験も魅力ですよね。
自然が相手なので、イベント当日はどうか晴れますように、とドキドキです…(笑)。

◎天蚕は桑の葉でなく、主にクヌギの葉を食べて育つ。その繭は萌黄色の独特の光沢を有し、家蚕の絹に比べて一段と軽くしなやかな特徴を持つ。

縁あって本村に移住した7名の地域おこし協力隊員。村の様々な取り組みでその力を発揮してきました。今後の活躍を見守ってください。3月19日(木)には、中央公民館で令和7年度地域おこし協力隊の活動報告会を開催する予定です。イベント詳細は次号ご紹介します。