くらし 地域おこし協力隊だより

地域おこし協力隊として活動している四名が今年度末をもって退任します。
地域おこし協力隊とは、総務省が行っている事業で、都市部から地域へ移住し、地域活性化にかかる支援など地域協力活動に従事することで、地域への定住・定着を促進し、地域力の維持や強化を図る制度です。
上松町では、現在六名の隊員が活動しており、宮原隊員・赤澤隊員はアウトドアサウナを用いた観光振興、葉山隊員・村上隊員は木工・木育振興の分野でご活躍いただきました。

■宮原未来隊員
協力隊生活の五年間が、いよいよ終わろうとしています。木工部として入隊し、その後サウナ事業へとミッションを変更させていただくなど、たくさんの無茶を実現させてくださった上松町役場には大変感謝しています。赤沢美林でのサウナという無謀とも思える挑戦にも関わらず、応援してくださった皆さん、友人知人を誘って何度もサウナを体験しに来てくださった皆さん、ありがとうございました。
卒隊後も引き続き赤沢でのサウナ事業を頑張っていく所存ですので、今後ともよろしくお願いいたします!

■葉山修一郎隊員
令和三年度より上松町の協力隊として木工部に所属し、木に関わる活動をさせていただきました。色々な樹種がある中でとりわけひのきと向き合う時間を多く持つこととなりました。
それはこの町の文化と歴史に誇りを持つ上松町民の皆さんと関わりから、ひのきが上松にとってのアイデンティティだと強く感じたからです。「建築材としては最高峰のひのきをそれ以外の分野で活用できないか」という自らへの問いかけから端を発し、私なりにひねり出した解答が三つあります。
AGEMATSU SAUNA CLUBで使ってもらっているサウナベンチ。上松町庁舎に置いていただいているスツール。上松町の新成人の方に贈らせていただいたトースト皿です。これらを生み出せたのは上松で過ごす中で地域性を大切にすることの重要性を学ばせていただいたからだと感じています。
上松町の皆様、私達の活動を大きな心で見守り支えていただき、ありがとうございました。

■村上直也隊員
こんにちは、村上直也です。兵庫県神戸市で十四年程育ち、大学時代は京都に四年間、そして上松町には技術専門校時代も含め五年間。人生で二番目に長く住んでいます。
「たかが五年」でしょうか、それとも「五年も」でしょうか。私はこの五年間で周囲のモノやコトのデザインに向ける感覚が全く生まれ変わりました。私の作品や活動を「都会出身だから」「大学でデザインやってたから」と勘違いされることが多かったのですが、実際それらはこの上松町で一から勉強してつくりあげたものです。
協力隊の活動を通して、出会った課題に自分なりに研究を重ねていく度に、五年前とは全く違う感性が出来上がりました。「たかが五年」ならたった五年で、「五年も」なら五年もかかってしまったということですが、それだけの期間で人の視座はこんなにも変わるのかと実感しています。それが形成されたのは、なんでも揃う都会の神戸でも、創造的な学生が集まる京都でもなく、この上松町だったということです。活動を見守り、応援してくださり、ありがとうございました。

■赤澤友介隊員
私事ではありますが、三月末をもって上松町を離れることになりました。一年間という短い期間ではございましたが、皆様には大変お世話になりありがとうございました。活動をサポートしていただいた皆様、地域の輪に受け入れてくださった皆様、イベントに足を運んでいただいた皆様には感謝の気持ちでいっぱいです。ありがとうございました。
これからも皆様にとって上松サウナクラブが癒しの場になってくれれば嬉しく思います!