子育て 「医療的ケア」が必要な子どもたちを知っていますか?
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- 発行日 :
- 自治体名 : 岐阜県岐南町
- 広報紙名 : マイタウンぎなん 令和7年10月号
病気や障害によって、生命維持や生活のために日常的に様々な医療的ケアが必要な子どもたち(医療的ケア児)がいます。
多くの子どもが難病などを基礎疾患として持っており「難病の患者に対する医療等に関する法律」では令和7年4月1日現在で難病の中でも348疾病が指定されています。また、重度の肢体不自由と重度の知的障害が重複している重症心身障害の子どもたちもいます。
そのため、症状に合わせた様々な医療的ケアが必要になります。
〔難病〕
・発病の機構が明らかでない
・治療方法が確立していない
・希少な疾病で長期の療養を必要とする
〔指定難病〕
・患者が国内において人口の約0.1%に達していない
・客観的な診断基準が確立している
◆医療的ケアの例
・インスリン注射…血糖値を下げ、血糖のコントロールをします。
・経鼻経管栄養…口から食べ物を食べることが難しい人が、安全に食事をとれるようにします。
・吸引…痰が詰まって呼吸が苦しいときに、痰を吸い出し、呼吸を楽にします。
・気管切開…気管に穴を開けて鼻や口とは別の空気の通り道を作り、肺に空気を送ります。
・人工呼吸器…肺の代わりに呼吸を助ける医療機器です。24時間必要な人や呼吸が苦しい時だけ使う人もいます。
“大事な家族で、かけがえのない存在だからこそ、昼夜を問わない24時間のケアで常に気を張ってなかなか眠れない。休めない毎日がいつまで続くのか…”
“子どもが自分の好きなことにチャレンジできる場所や、家族が安心して子どもを任せて、休息を取られる場所があればいいのに”
◆看護師が常駐する保育園
名称:よつば保育園
住所:ぎなん岐南町三宅5-341
【電話】058-213-2381
事業内容:小規模保育事業A型
対象年齢:0歳~3歳
◇注目
令和7年度新規事業
医療的ケア児保育支援事業
看護師・助産師として医療に従事してきたからこそできることをしたい、仕事と育児の両立などで悩むお母さんたちを少しでも助けたいという思いから保育園を始めました。
子どもたちの個性に合わせて、保育の流れの中でやりたいことが集中してできるよう、ケアが必要な子が集団の中でも楽しく過ごせるように支援したいと考えています。
それと同時に、保育園の全員が医療的ケアのことを特別なものと捉えず、少しずつ「それが必要なんだ」と慣れていき、誰もが医療的ケアが必要な子どもを受け入れられる社会づくり、地域づくりを目指しています。
奥村園長
問合先:こども安心課
【電話】247-1344
◆重症心身障害児に特化した福祉事業所
名称:サードストリート
住所:岐南町野中5-57-1
【電話】058-374-4117
事業内容:重心・医療的ケア児対応
・児童発達支援
・放課後等デイサービス
・日中一時支援
対象年齢:0歳~18歳
◇注目
利用時間…午前10時~午後5時
※日中一時支援は9時から利用可能
私の娘が難病と診断され、住んでいた市の保育園を退園することになったのをきっかけに、2022年にこの事業所を立ち上げました。
当時、共働きの家庭が働きながら利用できる事業所が見つからず、障害児を育てる環境の選択肢の少なさに直面しました。その経験から、「行き先のない子どもたちをなくしたい」「自分たちと同じような思いをしてほしくない」と強く思っています。
サードストリートでは、子どもたちが楽しく過ごすことはもちろん、ご家族にとっても安心できる「第三の新しい選択肢」として、多くのご家庭に選んでもらえる“こどもの居場所”でありたいと考えています。
森代表
問合先:福祉課
【電話】247-1348
◆在宅医療の経験豊富な支援員のいる短期入所
名称:かがやきキャンプ
住所:岐南町薬師寺4-11
【電話】058-213-8106
事業内容:医療短期入所
対象年齢:0歳~6歳
◇注目
他では類を見ないデジリハand無重力の障害児向けプール
子どもたちが楽しめる場所や、挑戦できる場所を提供することを大切にしています。子どもたちの生活の中で興味を伸ばし、医療的ケアとどう付き合っていくかを家族と共に考える場です。
子どもたちの「楽しみ」を最優先しながらも、医療面の専門的な支援はもちろん、医療者と話しにくいと感じる壁を取り除き、家族目線に近い支援との両立を図っています。
気が抜けない日々を過ごす家族が、ほっと一息できるイベントを企画・実施しています。子どもたちの笑顔や、家族、地域の人々との交流がかがやきキャンプ全体の活力に繋がり、地域に不可欠な存在となることを目指しています。
藪本施設長
問合先:福祉課
【電話】247-1348