くらし 【特集】食育月間 塩こうじレシピ
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- 発行日 :
- 自治体名 : 岐阜県富加町
- 広報紙名 : 広報とみか 令和7年6月号
■塩麴を使ってみませんか
6月は食育月間です。肉や魚など食品を漬け込むだけで柔らかくなり、うま味が増して美味しくなる魔法の調味料「塩麴(しおこうじ)」を使ったレシピを紹介します。今年度の公民館講座「学びの扉」では、塩麴を手作りし、塩麴レシピの実習をします。今回はその中の1品をご紹介します。皆さんも、麹パワーで、体もスッキリこの夏を健やかに過ごせるよう塩麴を使ってみませんか?cookpad「富加町とみぱんキッチン」では、季節の料理やお子さんと一緒に作れるレシピ、乳児用ミルクを使った料理などを投稿していますので、ぜひご覧ください。
■塩麴(こうじ)とは
塩麴は、米麴・塩・水を混ぜ、発酵熟成させて作る日本の伝統的な調味料で、様々な料理に使える万能な調味料です。麹には、食物の栄養を分解して消化・吸収を助ける酵素が豊富に含まれています。麹の酵素には、デンプンをブドウ糖に分解するアミラーゼや、タンパク質をアミノ酸に分解するプロテアーゼ、脂肪を分解して消化を助けるリパーゼなどがあり、アミノ酸(うま味)や糖(甘み)を生み出したり、食品を柔らかくしたりします。
■健康面での効果
麹に含まれる酵素は、食物がある程度分解された状態で摂取できるよう、体内での消化・吸収を助けます。また、麹菌は、自身の代謝の過程で、体の調子を整える働きがあるビタミン類を生成します。
▽疲労回復
ビタミンB1は、酵素が効率よく代謝し糖質をエネルギーに変換するよう助けています。不足すると、乳酸などがたまって疲労や倦怠感を感じやすくなることからビタミンB1は「疲労回復ビタミン」と呼ばれています。
▽美肌
タンパク質の代謝を助けるビタミンB2やB6が肌や粘膜の健康を保ちます。また、ビタミンB2は脂質の代謝を助け、皮膚の炎症を起こりにくくします。
▽腸内環境を整え免疫を高める
麹の中の酵素は、腸内細菌(善玉菌)のエサとなるオリゴ糖を生成するため、麹によって腸内環境を整え、継続して摂ることで免疫機能を高めることができます。
■塩糀の人参ラぺ
▽材料(作りやすい分量)
・人参 1.5~2本
〔調味料〕
・塩麹 小さじ1
・砂糖(又は甘酒) 大さじ2
・酢(純米酢・りんご酢等) 大さじ2
・オリーブオイル 大さじ2
・はちみつ 大さじ1
・レーズン 適量
▽作り方
1.人参はスライサーで細切りにする。
2.ボウルに〔調味料〕の材料を混ぜ合わせ、人参に和える。
※お好みでクミンやターメリックなどのスパイスを油で炒めて加えても美味しいです。
※細切りの場合はシャキシャキした食感になり、ひらひらと皮むき器で薄切りにすると、人参の風味が楽しめます。好みに応じて切ってください。
■塩麴の歴史
塩麴は、みそ、醤油と並ぶ日本古来の伝統的な調味料です。東北地方で、主に漬け床として利用された三五八漬け(塩・麴・米の割合が3:5:8であることが由来)がルーツとされ、江戸時代の医師による本草書(ほんぞうしょ)*「本朝食鑑(ほんちょうしょくかがみ)」(1697年)には、日本国内の書物で初めてとされる「塩こうじ」の文字が記載されています。
*植物などの効能や使用方法を記した書物
■「麹」と「糀」
「こうじ」の漢字表記には2種類あり、中国から来た漢字である「麹」は、穀物を蒸して麹菌(コウジカビ)を繁殖させたものを意味するのに対し、「糀」は日本で作られた国字で、米にコウジカビが「花が咲くように生える様子」から生まれた漢字です。
問合せ:福祉保健課保健係
【電話】0574-54-2117