- 発行日 :
- 自治体名 : 岐阜県富加町
- 広報紙名 : 広報とみか 令和7年10月号
名称:閏田1号古墳
種別:史跡
所在地:富加町大平賀字山崎152
公簿面積:297平方メートル
令和7年8月15日に町文化財審議会から閏田1号古墳を富加町重要文化財に指定する旨の答申書が提出され、8月27日の町教育委員会にて承認されました。この古墳は、以前より学識経験者等により重要性が指摘されており、令和4年度に文化庁補助事業として実施したレーダー探査の成果を踏まえたものです。今後は町史跡として適切に管理し、広く価値を周知していきたいと思います。
▽古墳の概要
津保川大橋を西へ進むと、左手の水田に大きな古墳が見えます。地元では「まるやま」と呼ばれていた閏田1号古墳です。測量調査から本来は直径20m程の円形の古墳と考えられ、加茂郡でも最大規模といえます。埋葬施設は全長が約7mの大型の横穴式石室で、南東へ開口することが分かっています。以前は入り口が見えたそうですが、現在は土に埋もれて確認できません。周辺には中障子1・2号墳や禰宜屋古墳群などの古墳群が確認されており、ひときわ大きな閏田1号古墳はこれらの盟主古墳と位置付けられます。削平を免れた西側には古墳の表面に川原石を積んだ「葺石」が確認できますので、築造当時は石で覆われた威厳ある姿と想像されます。造られた時期は、現況から6世紀中葉~後葉と推定されます。井高1号古墳(町史跡)と同時期かやや古い可能性もあり関係が注目されます。少し時期が下った半布里戸籍には、古墳時代のいくつかの有力氏族が確認できます。半布里戸籍に記載された氏族との関係についても注目される古墳といえます。
※閏田1号古墳レーダー探査の詳細な報告書はタウンホールとみか図書室や富加町郷土資料館で閲覧・貸し出しができます。
問合せ:
富加町教育委員会【電話】0574-54-2177
富加町郷土資料館【電話】0574-54-1443
