子育て 私たち、リトアニアへ行ってきました!

9月8日から18日にかけて、八百津中学校の子どもたちがリトアニア共和国およびポーランドに向けて出発しました。この「中学生海外派遣事業」は、(株)イビサ元会長の吉田茂氏のあたたかなご寄附によるものです。
この研修は、出発日がスタートではありません。子どもたちはもっと前から準備を進めています。現地でホストファミリーとコミュニケーションを図るための英語の勉強や、披露する歌の練習、日本との文化の違いなどを学習してから出発日を迎えるのです。
事前研修で、社本教育長は子どもたちにこんな言葉を送りました。「普通であれば、決して会えない人たちに会って来てください。目の前で起きていることを見て、感じて、心を深めて来てください。きっと日本に帰ってきたみなさんは、出発前とは違った顔になっていると思います」。

子どもたちは、この研修を通じて多くのことを学び、たくさんの人と出会い、心の動きを探求してきてくれました。研修での子どもたちの旅の軌跡をご紹介します。

○小嶋惟月さん
僕はこの研修を通して積極性の大切さを知りました。僕はいつもミスが怖く活動に消極的になりがちでしたが、この研修では自分の思ったことを積極的に発し続けることを心がけました。そうすることでホストファミリーとの会話の幅が広がり、充実したホームステイにつながりました。

○井関和さん
この研修は、自分を知り、自分を大いに表現できた研修になったと思います。そして、「人と関わることは嬉しいし楽しい」と改めて気づかされました。また、意識しなくても「楽しかった」だけでは終わることがない、学びと発見に満ちたとても充実したすばらしい研修でした。

○安藤帆志乃さん
私は日本とリトアニアの文化の違いを知りたいという思いでこの研修に参加しました。この研修を通して、他国の文化を知るには英語だけでなく歴史も大切だと思いました。国の成り立ちや建物の種類・戦争の内容を知っていることでもっと深く学ぶことができると思いました。

○秋松美咲さん
私がこの研修で学んだことは、実践の大切さです。私は研修に行く前に英語を3ヶ月ほど学んでいきました。ですが、分からない単語があったり、聞き取れないことが多くあったりしました。このことから、私は机上の勉強も大事ではあるけど、実践も大切なんだと学びました。

○羽賀きふねさん
私はこの研修でコミュニケーションの大切さを学びました。私は、自分から話しかけるのは得意ではなかったけれど、この研修でそこを意識した生活を送ることで積極性が身についたと思います。それを日常に活かしていきたいです。

○園田小晴さん
私は、お互いに歩みよる大切さをホームステイとアウシュビッツで学びました。差別をなくす鍵は、お互いに知ろうとすることだとアウシュビッツのガイドさんは言っていました。ホームステイで積極的にコミュニケーションを取り、通じ合う嬉しさを知った私はそれが理解できました。

○佐野遙さん
私は自分から話すのが苦手です。少しでも自分から話しかけられるような積極性を身に付けるのが研修目的の一つでした。ホストファミリーとの生活で英会話をすることで自分の成長を実感することができました。これからの学校生活に役立つと思います。

○斉藤菜生さん
私はこの研修で一歩踏み出すことの大切さを学びました。ホームステイ中は先生も他の生徒にも頼れないので自分で積極的に聞いたり、動いたりする必要がありました。自分から動くことができたこの経験は、大きな財産になりました。

○山内大聖さん
僕はこの研修で「人と話すこと」が大切だと思いました。外国の人はユーモアのある人がたくさんいてとても気軽に話すことができました。自分の語学能力も向上し、人と話すことへの恥じらいも少なくなりました。いろんな人と話すことで人は変われると思いました。

○橋本柚月さん
ホームステイで約5日間過ごす中で、自分の気持ちを伝えることが大切だと気付かされました。「学び」は自分自身を成長させてくれるものだという実感も持てました。よい研修になりました。また、これからの自分の人生にとっても大切な経験になりました。

■中学生海外派遣日程
○8月5日・6日・26日・30日 事前研修
リトアニア・ポーランド派遣に向けて、英語や文化の違いについて学習。現地で披露する楽曲の練習を行いました。

○8月28日 結団式
ファミリーセンターにて、出発前の結団式を行いました。

○9月8日 出発式→中部国際空港
家族や同級生たちに見送られながら、バスに乗って中部国際空港へ。未踏の地への期待と不安で、胸が高鳴ります。

○9月9日 リトアニア共和国ヴィリニュス観光
リトアニアの首都、ヴィリニュスに到着。旧市街全体が世界遺産となっており、多様な時代の荘厳な建築物が立ち並びます。同市には「杉原桜公園」があり、杉原氏の功績を讃えるモニュメントが建立されています。

○9月10日 カウナス観光→ホストファミリー宅
この日はカウナス市へ。カウナス城の見学や、杉原千畝氏がビザを発給した旧日本領事館跡地である「杉原記念館」を訪れました。観光後は、各ホストファミリーがお出迎え。ドキドキの対面となりました。子どもたちは各家庭へ赴き、いよいよホームステイが始まります。

○9月11日 ドブケヴィチュウス学校歓迎会
子どもたちの旅の目的地の一つ、ドブケヴィチュウス学校は、多年に渡り八百津町の中学生海外派遣事業の受け入れをしてくださっています。日本国旗を掲げた生徒たちに歓迎していただきました。

○9月12日 学校にて授業
この日は、音楽、国語、SDGsの授業を、現地の子どもたちとともに受けました。音楽の授業では、『君が明日と呼ぶものを』をその場の全員で合唱。国境を越えた合唱に心が震えました。

○9月13日・14日 各家庭で休日を過ごす

○9月15日 お別れ会→ポーランド
楽しい時間はあっという間。ホストファミリー、そしてリトアニアでできた友人たちとのお別れの時間です。子どもたちは抱き合ったり、涙を流しながら別れを惜しみました。

○9月16日 アウシュビッツ見学
そして、もう一つの旅の目的地であるアウシュビッツ・ビルケナウ博物館へ。ナチス政権によって建てられた強制収容所跡地での目を背けたくなる史実に、戦争に対する多くの疑問も生まれました。

○9月17日 ワルシャワ市街観光

○9月18日 八百津町到着