- 発行日 :
- 自治体名 : 岐阜県八百津町
- 広報紙名 : 広報やおつ 令和7年11月号
1.はじめに
「おいしい錦津茶~!」「おいしすぎて、腰をぬかしますよ~!!」と子どもたちの明るい声が響きます。「わしらが腰をぬかしたらたいへんだわ」と地域の方のつっこみ。これは、錦津コミュニティセンターきらりで行ったお茶の試飲会での子どもたちと地域のお年寄りとのやり取りです。「コロナ禍では、みんな下を向いて静かに登下校していたけれど、今は元気な声が戻ってきてうれしい」と話してくださった方もいらっしゃいました。本校の子どもたちの笑顔の源は、さまざまな地域の方との関わりです。このような関わりを通した学校の活動を紹介します。
2.地域と共に行う学校行事
(1)お茶摘み会
錦津小学校にはお茶畑があり、毎年5月にお茶摘み会を行います。この行事は昭和三十三年から続く伝統の行事です。学校運営協議会の方々にも協力して頂きながら、茶園を管理し、お茶摘みを実施します。地域の方にも参加を募り、地域の方とともに行う「茶摘み」。あちらこちらで地域の方とふれあう姿が見られます。
(2)篠島交流学習 5年生
愛知用水のスタート地点「兼山取水口」が校区にある縁で、愛知用水ゴール地点の「篠島小学校」と交流を始めて三十年目となります。八百津町では、カヌーやサップ、篠島では魚つかみなどの体験活動を通して、お互いの地域の良さを学び合いながら、自身の住む町や学校の魅力を再発見していきます。
9月の篠島研修八百津編では、篠島の子たちにカヌーの乗り方を教える役になります。そのために、7月には町職員の方から基本的な乗り方をレクチャーして頂きます。初体験の子もいますが、カヌーの体験を通して、すぐに2校の子どもたちの笑顔があふれます。今年度は、あいにくの天候のため、カヌーを通した交流はできませんでしたが、学校運営協議会の白木千博さんにご協力を頂いての栗拾い体験や、学校でのレクリエーションなどで交流を深めました。
(3)地域行事に参加
7月には、地区の夏まつりに向けて「盆踊り練習会」を行います。地域の民謡研究会のみなさまの協力を頂き、笑顔いっぱいで練習します。今年の夏祭りでは、6年生の代表児童が開会宣言を行いました。地域の方とともに子どもたちはいっしょになって楽しい祭りを目指しています。
1月には、どんど焼きを行います。子どもたちは自分が書いた書き初めの紙を竹の枝につけ、それが燃える炎の様子を眺め、日本の伝統的行事に触れます。どんど焼きの事前の準備や片付けは、地域学校協働本部のみなさまにご協力いただいています。
3.終わりに
錦津小学校には地域の方から花や手作り雑巾、門松などいろいろな物が届きます。学校が地域の方に常に見守られていると感じ、温かい気持ちになります。この見守られている安心感が子どもたちの心の安定・笑顔につながっていると感じます。お茶の試飲会で見られた地域の方とのまるで漫才のような自然なやり取りは、偶然に生まれたものではありません。これまで培ってきた地域の方々とのふれあいを通して育まれてきたものであると確信しています。
