文化 歩く博物館

富士宮市は、数多くの文化財が点在する歴史のまちです。まちの魅力的なスポットを訪ね歩き、身近に見て・触れて・感じてみませんか。

■[北山地区]中道往還と北山集落
かつての日本では、物品の輸送や人々の移動のために各地で「街道」が整備されていました。
江戸時代、駿河国(静岡県)と甲斐国(山梨県)をつなぐ街道は複数ありましたが、中道往還※1は両国を最短ルートでつなぐ街道とされています。
中道往還を使い、駿河国からは海産物、甲斐国からは甲斐絹など、互いの特産品が両国を行き交いました。
明治時代以降になると、電車などの交通手段の発達や新しい道路網の整備、土地開発の進行などによって消滅・寸断されてしまった街道もありますが、中道往還は、現在もその痕跡が残っています。

◇間宿の役割を持つ北山地区
北山の集落は、富士宮市中心部の「大宮宿※2」と「上井出宿」をつなぐ中道往還の街道上の中間に位置しており、往来する人々が休憩する場所としての役割(間宿)を持ち、街道に沿って集落が形成されたといわれています。
江戸時代に作成された「駿甲国境争論裁許絵図」にもその様子が描かれています。
中道往還の道沿いには、神社や道祖神・馬頭観音など往来する人馬の安全を祈願したものが残されています。
※1 富士市吉原から富士宮市中心部、上井出を通り、甲府にまで達する街道。「中道往還」は甲斐国側の呼称であり、駿河国側では「甲州街道」と呼ばれていた。
※2 「宿」は「宿場」のことで、街道上に整備された宿泊施設などを持つ町のことを○○宿と呼ぶ。

◆歩く博物館 Eコース《北山地区》中道往還の旧道を歩くコース
市役所6階文化課、出張所または市公式ウェブサイトなどにあります。
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◆歩く博物館ガイドブック
全24コースの地図と解説付きです。
料金:500円
申込み:市役所6階文化課、埋蔵文化財センターの窓口で
その他:郵送で購入したい場合は、電話またはメールでお問い合わせください。

問合せ:文化課
【電話】22-1187
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