文化 受け継がれた歴史・文化を未来へつなぐ ~郷土史博物館の構想~(2)

■文化財を守り、伝えていくために
市では、残された文化財を守る環境を整え、後世に引き継いでいくため、文化財の展示や社会教育、生涯学習などにより、市民の皆さんが文化財に触れ、郷土への理解を深められる場となる郷土史博物館の整備を計画しています。

◆文化財の保存に課題が残されています
古文書や民具、埋蔵文化財、古写真など、さまざまな文化財を保存する埋蔵文化財センター(長貫)は、富士川の浸水区域となっており、文化財を水没の危険から守る必要があります。
また、文化財はその種類や材質ごとに適した保存環境があります。とくに痛みやすい古文書などは、温度や湿度の管理された場所で保存する必要がありますが、市内にはそのような施設がなく、老朽化による雨漏りなどの危険もあることから、保存環境の整った施設の整備が必要です。

◆文化財の価値を発信し、活用する
郷土史博物館は文化財を保存するためだけの施設ではありません。
文化財の調査や研究によって判明した価値を展示などにより発信することで、市民の皆さんが知り、触れることができる場をつくります。また、文化財を活用した学習や、地域のイベントの機会を設けることで、歴史・文化を理解する人を増やし、郷土への愛着を育みます。

◇歴史・文化に興味を持つきっかけに
・富士宮にゆかりのある戦国武将などをテーマに展示をしたり、VRなどデジタル技術で立体的に体感するなど、さまざまな方法で文化財に触れる環境を整えます。
・学芸員が常駐し、展示物などについて知りたいことをすぐに質問できる環境を整えます。
・古文書の解読講座や親子で学べる講座など、体験を通して、楽しみながら学べる環境を整えます。

◇歴史・文化の大切さを知り、理解を深める
・歴史・文化を知った人が、さらに市の他の歴史・文化にも興味を持ち、市内を巡ったり、生涯学習などで、より深く郷土のことを学んでほしいと考えています。
・歴史・文化を守る活動を通して、興味を持った人同士が集まり、仲間づくりや地域でのつながりができることを期待しています。

◆歴史・文化への理解を深めることで
文化財に触れ、価値を知り、理解を深めることで、富士宮市への愛着や誇りが生まれ、郷土愛が育まれます。また、文化財を大切にする人が増え、これからも文化財が適切に保存・後世に継承していくことができます。

◆郷土史博物館の整備に向けて

◇富士宮市の歴史・文化に興味のある人へ 富士宮歴史講座(令和7年度前期)
令和8年度までの2年間で、市の学芸員がすべての時代についてお話しする3週連続の講座です。

場所:駅前交流センターきらら
定員:各回35人
申込み:6月10日(火)~電話または電子申請で
※二次元コードは本紙7ページをご覧ください

◇基本計画を市民の皆さんとともに考えます
郷土史博物館の整備に関する基本構想の説明や、ワークショップでの意見交換を行います。

▽郷土史博物館説明会~わがまちの博物館とは~
郷土史博物館がどのような施設なのか、必要性や今後の整備の進め方などを説明し、意見をお聴きします。

申込み:6月1日(日)~電話または電子申請で
※二次元コードは本紙7ページをご覧ください

▽郷土史博物館の基本計画策定のワークショップ~富士宮市に必要な博物館とは~
何度も足を運びたくなるような博物館にするために、どんな整備が必要か話し合い、基本計画に反映します。

定員:2回とも参加できる人
申込み:6月1日(日)~電話または電子申請で
※二次元コードは本紙7ページをご覧ください

▽郷土資料館の歩みから博物館を考えるフォーラム
市学芸員OBの渡井一信さんと郷土史研究家の渡井正二さんの講演を聞いて、市長と一緒に、郷土史の魅力と人づくりについて語ります。
日時:7月27日(日)13:30~16:00
定員:100人
申込み:7月1日(火)~電話または電子申請で
その他:会場は未定です。決まり次第、市公式ウェブサイトなどでお知らせします。
※二次元コードは本紙7ページをご覧ください

問合せ:文化課
【電話】22-1187