くらし [特集]縁(えん) 地域を支える共助のチカラ(5)

[縁のチカラ]

■忘れてはならない存在
市内には、自治会、地区社協、コミュニティ、各ボランティア団体など、地域の活動に取り組む団体が数多くある。運営者たちは、あらゆる活動を通して、自分たちのまちをより良くしている。参加のいかんを問わず、このまちに住む私たちにとって、決して忘れてはならない存在だ。

■住民の生活を豊かに
地域の活動は、安全・安心とともに、住民に楽しさをももたらす。直接顔を合わせれば自然と会話が生まれ、お互いの関係を深める。また、多世代間の交流は、日常で関わることが少ない者同士、会話をすることでお互いに新たな発見がある。地域の活動は、生活をより楽しく、豊かにすると言えよう。

■負担を軽減する思いやり
一方で、地域の活動には、負担も付随する。行事の準備、各種役割などは、いずれの組織にもある。負担を少しでも軽くするために、デジタル技術の活用、役割・行事の見直しなどが今後さらに求められるだろう。しかしこれらは、活動を担う自治会やコミュニティなど、組織だけの問題ではない。住民や行政など、地域の組織を取り巻く個人や団体も他者への思いを巡らせて、負担を軽減する方法を考える必要がある。

■地域のチカラは強くなる
地域の活動が私たちの生活にもたらすもの、それは日々の困り事、災害の助け合いだけに留まらない。身近な人とつながり、関わることで、楽しみ、生きがい、成長などを得ることができる。取材を通して、そんな参加者に出会うことができた。きっかけはどれも、課題を自分たちで解決しようとする思いから。他者を思う支え合いの心だ。地域の縁が希薄化する今、私たちに必要とされるものではないだろうか。一人一人がその思いを持つことで、地域を支える共助のチカラはもっと強くなる。