- 発行日 :
- 自治体名 : 静岡県袋井市
- 広報紙名 : 広報ふくろい 令和7年8月号
■「袋井市立山梨高等家政学校」(上山梨)
現在、山梨郵便局がある場所には、かつて「袋井市立山梨高等家政学校」という技能を中心に学ぶ、女子学校がありました。
この学校の歴史は古く、明治38年に農村の女子教育のため、「私立周南裁縫義塾」として発足しました。当初、課程は本科2年制、専攻科1年制の2コースでしたが、後に本科3年制に統一。教科も、開校当時は「洋裁」や「和裁」、食品の衛生管理について学ぶ「食物」などを中心に構成されました。
第二次世界大戦の敗戦により一度は廃校しましたが、昭和32年に「山梨町立山梨高等家政学校」として認可されると、女性の社会進出にあわせて、各種技能や広い教養を身につけるため教科に簿記・国語・社会などが加えられました。
生徒の出身中学は、袋井では周南中・袋井中・浅羽中が、森町では森中・旭が丘中・泉陽中が多かったようです。卒業生の多くは、近隣の工場や商店のほか浜松の大手縫製会社に就職し、高度経済成長期における地域経済振興の担い手として活躍しました。
問合せ:生涯学習課 文化財係
【電話】23-9264