- 発行日 :
- 自治体名 : 静岡県下田市
- 広報紙名 : 広報しもだ 2025年4月号No.792
1.つながる
御用邸の御縁で、那須町、葉山町とつながったことから、ついに令和7年、今年の新年のご挨拶を初めて三つの市長、町長が揃って皇居に参内することができました。また、グローカルCITYプロジェクトを通じてつながった上智大学には、昨年、下田の小学生たちが修学旅行でキャンパスを訪問し、大都会の大学を肌で感じて帰ってきました。「つながる」は力です。今年も広域連携や官民連携などを進め、「つながる」をさらに拡大することで、新たな価値を創造し、本市の経済力、防災力、文化力などを高めてまいります。
2.グローカルCITYプロジェクト
下田の美しい海を守るプロジェクトとして、ビーチクリーン活動を行い、集められたプラスチックからオリジナルポロシャツを製作して、市役所窓口で販売するとともに、ふるさと納税の返礼品としたところ、たいへん好評を博しております。海は、グローカルの象徴的資源であることから今後も取り組んでまいります。令和8年には全面移転する東本郷庁舎の跡地に、グローカル拠点の整備を目指しています。伊豆急下田駅のすぐそばという立地特性を生かし、拠点施設としてどんな機能を配置するのか、市民の皆様と一緒に検討してまいります。
3.攻めの防災
災害から生命財産を守る、あるいは被害を未然に防ぐ、これが防災の基本ですが、下田市では、さらに一歩前に踏み込む、それが「攻めの防災」です。そのために、まずは住宅の倒壊対策として耐震化を進めます。これまでの手法を改善して一軒でも多く耐震改修をしてもらえるよう施策を展開してまいります。また、避難に関する環境整備として避難関連施設の整備充実を進めるとともに、各種団体等と避難関連の協定を結んだり、様々な機関や団体と連携して訓練を重ねるなどして、災害関連死ゼロを目指します。
4.新しい観光
地域の生活文化に触れるといったスタイルの観光、いわば、インバウンド2.0の段階に入っております。下田の旧市街は、作り込まれた観光地と違って、人々のこれまでの長い暮らしが滲み出ていることから、その魅力とポテンシャルの高さが、昨年実施しました「全国路地サミットin伊豆下田」で有識者から指摘されたところです。また、デジタルノマドのような新しいワーケーション形態の登場など、様々な可能性が広がっています。こうしたことを生かして新しい観光をさらに発展してまいります。
5.持続可能な行財政運営
埼玉県八潮(やしお)市の道路陥没事故に続いて、千葉県大網白里(おおあみしらさと)市でも同様な事故が発生しました。今、全国各地でインフラが老朽化、劣化して、更新を必要とする時期を迎えています。しかし一方で、地方では人口減少が加速し、都市づくりとしてコンパクト化が求められています。自治体運営についても様々な場面でスリム化をしていかなければ、私たちのまちは早晩経営が成り立たなくなってしまいます。令和7年度は、そのための準備期間と位置づけ、下田市の財政基盤の強化を図るべく、あらゆる事業についてその目的と効果を検証してまいります。