- 発行日 :
- 自治体名 : 静岡県湖西市
- 広報紙名 : 広報こさい 令和7年10月15日号
■女性に対する暴力と子どもへの虐待をなくそう
11月は「女性に対する暴力をなくす運動」と「児童虐待防止キャンペーン」月間です。
市ではDV(ドメスティック・バイオレンス)と児童虐待の根絶に向けて、それぞれの活動のシンボルマークを合わせた「こさいパープルリボン・オレンジリボンキャンペーン」を実施します。
〈被害に気づきにくい〉
DVや児童虐待は家庭内で起きるため、周囲が気づかないうちにエスカレートしやすい特徴があります。また夫婦や親子の間のことだからと、罪の意識が薄い傾向があります。
〈被害を受けると〉
不安や緊張、恐怖感から自尊感情の低下、絶望感、無力感に陥るなど精神的にも大きなダメージを受けます。深刻な場合は心的外傷後ストレス障害(PTSD)を引き起こし、フラッシュバックなどの症状に長年苦しむことがあります。また、子どもの場合、感情表現や問題解決の手段として暴力を用いることを学習することもあります。
■パープルリボン・プロジェクトとは?
パープルリボン・プロジェクトは、DVや虐待、性暴力への関心を呼び起こし、被害を受けている人に勇気を与えるための運動です。毎年11月はDV防止月間であり、啓発などさまざまな活動を行っています。暴力をふるわない、ふるわせない社会を作りましょう。
■よりそい相談室より
【DVは心もゆがめてしまう】
DVとは、夫や妻、パートナー、恋人など親密な関係にある人からの暴力のことです。暴力は身体を痛めつけるだけでなく、日々の生活や子どもの安心感など、家庭で育まれるものもゆがめてしまいます。国の調査では、結婚したことがある人の25.1%、性別で見ると女性の27.5%、男性の22.0%が配偶者から暴力を受けたことがあると回答しています。また、DV相談の内約70%が、無視や行動の制限、しつこくLINEするなどの精神的DVを含んだ内容となっています。※1
【デートDVでは「行動の制限」が多い】
デートDVとは、恋人間の暴力のことです。「デートDV調査報告書※2」では、交際経験のある中高生の40.6%、性別で見ると女子で45.8%、男子で35.1%に、デートDV被害経験があるとされています。暴力の種類別では、「行動の制限」が最も多く、その内容は「他の異性と話をしないと約束する」「返信が遅いと怒る」「友人関係を制限する」などがあります。デートDVでは、男女ともに嫌だけれど愛されているからと思い、暴力だと自覚できないのです。しかし、行動の制限が続くと被害者は孤立し、自己肯定感が低くなり、傷つきやすくなります。「これ、DVかな」と思った時には、まず、相談してみましょう。
※1内閣府『令和7年版男女共同参画白書』、2025年、128~129ページ
※2特定非営利活動法人デートDV防止全国ネットワーク『調査報告書2025デートDVと予防教育の実態と意識~教育・中高生調査』、2025年、46ページ
◇よりそい相談室について
湖西市の女性相談は、性別にかかわらず相談を必要としている人により広くご利用いただけるよう、皆さまの心に寄り添いながら、悩みをお聴きします。
〇毎月第1~4木曜日
・10:00~12:00 電話相談(どなたでも)
【電話】090-3959-4878
・13:00~16:00 対面相談(要予約・女性のみ)
問い合わせ先:市民課
【電話】053-576-1213
【FAX】053-576-4880
■オレンジリボンとは?
児童虐待防止や子どもの権利保護を訴えるためのシンボルです。
オレンジ色が象徴するのは、温かさや希望、エネルギーであり、子どもたちの未来を守るという強いメッセージが込められています。
〈DVと児童虐待とは関連している〉
子どもの目の前で家族に対して暴力をふるうことは、児童虐待(面前DV)に当たります。また、DVが起きている家庭では、子どもに対する暴力と同時に起きている場合があります。家族からDV被害を受けている人は、加害者に対する恐怖心などから、子どもに対する暴力を制止できなくなることがあります。
■リボンキャンペーン2025
市では、パープルリボン・オレンジリボンキャンペーンとして、11月中は次の取り組みを実施しています。ぜひお立ち寄りください。
(1)中央図書館と新居図書館に特設コーナーを設置
DV・児童虐待の関連書籍コーナーや、DV・児童虐待に関するメッセージを書いていただく場所を設置します。
(2)健康福祉センター1階にオレンジリボンツリーの設置
(3)パープルリボン装着運動
■相談先一覧
不安を感じる時や、周囲で困っている人がいる時は、一人で抱えず、相談窓口をご利用ください。あなたの力になる人がいます。詳しくはウェブサイトをご覧ください。

(1)、(2)は祝日、年末年始(12月29日~翌1月3日)を除く。
※生命・安全に危険が及ぶなど緊急の場合は、警察に110番通報をしてください。
