くらし 特集 住まいの支援~居住支援を考える~

住み慣れた地域で安心して暮らし続けたいと願う一方で、高齢・障がい・経済的な困難など、さまざまな理由から、空き部屋があるにも関わらず住まいが見つからず困っている人がいます。
住まいは生活の基盤であり、その不安定さは暮らし全体に大きな影響を及ぼします。こうした課題に対し、市は、安心して住まいを確保して暮らし続けることができるよう、関係団体と連携して「居住支援協議会」を立ち上げました。
この特集では、住まいの確保に困っている人のための相談窓口、「居住支援協議会」に属する団体がどんな支援を行うのかを紹介します

■相談者(住まいの確保に困っている人)
住まいが見つからない…障がい者、高齢者、ひとり親家庭
・緊急連絡先がない
・手持ち資金や支払いの根拠がない
・高齢である
などの理由から不動産事業者などが
・家賃支払いへの不安
・近隣トラブルへの不安
・孤独死の可能性
を感じ住まいの確保に困っている人の入居を拒否してしまうケースがあります。

■住まいの相談窓口
まずはご相談下さい
・入居できる家が見つからない
・初期費用がない
・家を追い出されそう
・家賃が払えない
といった相談に対応します
・大家
・不動産事業者
・福祉関係機関
・居住支援法人
からの相談にも応じます

住まい相談支援員が対応します

問合せ:住まいの相談窓口(くらし相談窓口)
【電話】0558-76-8012

■居住支援協議会
市や不動産関係団体、居住支援法人などが連携し、住まいの確保に困っている高齢者、障がい者、ひとり親家庭などの住宅への円滑な入居を支援します。行政だけでは解決できなかった地域課題を、関係団体との協働で解決することを目指します。

■みんなの支援のおかげで住まいが見つかった!
▽居住支援法人
住まい探しや入居手続き、相談などの支援を行います。都道府県から指定を受けて活動しています(静岡県は26法人が指定を受けています)
居住支援は、入居できたら終わりではなく、その後の生活を含めた暮らしの支援です。相談者が自立に向かっていけるよう、心を通じ合わせて、同じ目標を持って行動していける支援を心がけています。今後も行政などと連携して、支援環境を整えていきたいです。
困っているのは自分だけ…迷惑を掛けるかも…などと思っても、ためらわず相談してください。その一歩から、きっと解決の糸口が見つかるはずです。

有限会社グローブ 代表取締役
石井(いしい) 良衛(よしえ)さん

▽地域包括支援センター
高齢者のための相談窓口です。保健師やケアマネージャーなどが中心となり、住み慣れた地域で健やかに生活できるよう、総合的な支援を行います。

▽大家
住まいの確保に困っている人へ入居機会を提供し、賃貸契約を結びます。また、入居者の見守りや状況把握に協力し、安心な居住環境整備を支えます。
居住支援を知り、空き部屋を使ってほしいと思った一方、私だけでは支援し切れないのではないかという不安がありました。
しかし、居住支援法人さんのおかげで私も安心して部屋を貸すことができました。入居者さんの生活が少しでも良くなって欲しいし、これからも見守っていきたいです。

立岩(たちいわ) 克子(かつこ)さん

▽行政
・福祉事務所
こども、生活困窮、高齢、障がい、さまざまな福祉サービスを提供します。
・都市計画課
住まいを貸しやすい・借りやすい環境を整備します。
・管財営繕課
市営住宅の提供と管理を行います。

▽不動産事業者
空き部屋の情報を案内して、条件に合った物件を探しやすくします。また、関係機関と連携して地域での生活を支え、入居後のトラブル防止など、多様な人々が暮らしやすい環境づくりの支援も行います。

▽地域自立支援協議会
障がいのある人が地域で安心して生活できるように、地域課題を共有し、解決に向け地域で協議します。

■居住支援は暮らしの支援
今回の特集では、市が立ち上げた「居住支援協議会」による住まいの支援を紹介しました。これは単なる住居提供にとどまらず、生活の安定を見据えた多角的なサポートであり、暮らしの支援とも言えます。困っている人が孤立せず、安心して住み続けられるよう、市と関係団体、そして地域の皆さんとの連携が不可欠です。
この特集が、誰もが安心して暮らせる地域社会を築くきっかけとなることを願っています。

※詳しくは本紙をご覧ください。