くらし かすがい起承転結No.32

市長
石黒 直樹

■気象業務150周年と梅雨‼

いよいよ夏本番を迎える7月。いかがお過ごしでしょうか。
東海地方の今年の梅雨入りは例年より遅かったものの、この時季は他の季節と比較すると、雨量が増え、日照時間は減る季節となります。梅雨は農業用の水などを蓄える重要な時期である一方で、大雨によって時に大きな被害をもたらします。日頃から大雨に備えておくとともに、気象情報をこまめに確認して、いざという時に必要な行動がとれるように心構えをしておきましょう。
さて、皆さんは気象情報をどんな方法で取得していますか?新聞、ラジオ、テレビ、インターネットなど。気象情報は私たちの生活に役立つ大切な情報であり、防災にも深く関わってきます。
日本の気象業務は明治8年(1875)に東京気象台が設立されて以来、150年の歴史があります。平成6年度(1994)には気象予報士制度が導入され、民間企業の気象予報業務への参入が容易になりました。そして、インターネットの普及により、現在ではウェブサイトやモバイルアプリを通じて簡単に気象情報を取得できるようになり、天気予報や防災情報としての活用が広がっています。
私たちの暮らしは、自然から多くの恵みを受けている一方で、大雨や地震などの自然災害や記録的な暑さなどの自然環境の変化と密接に関わっています。毎年のように発生している気象災害は決して他人事ではなく、どこに住んでいても起こる可能性があります。しかし、気象災害は地震と違って事前に予想できる場合があります。気象情報や避難情報などを確認することが自身や大切な家族を守ることにつながりますので、数ある情報を上手に活用し、防災に生かすことが大切ですね。
梅雨が明けると本格的な夏が訪れ、気温・湿度ともに高くなるため、熱中症への対策も一層必要となります。特に外出時や運動時にはこまめな水分補給を心がけ、健康を守ることが大切です。
気象業務150周年の今年。気象技術の進化と防災の重要性について改めて考えてみてはいかがでしょうか。