くらし 終戦から80年 平和をおもい未来をつくる
- 1/46
- 次の記事
- 発行日 :
- 自治体名 : 愛知県碧南市
- 広報紙名 : 広報へきなん 2025年8月号 №1969
第2次世界大戦終戦から、今年で80年。世界各地では今もなお、紛争や武力侵攻が絶えず、多くの人々の脅威となっています。終戦から時が経ち、戦争を知らない世代が増え、戦争の悲惨さや核兵器の恐ろしさの記憶が薄れつつあります。再び悲劇を繰り返さないためにも、戦争の記憶を風化させず、次世代に伝えていくことが大切です。戦後80年という節目に平和について改めて考えてみませんか。
■平和祈念祭
毎年4月に明石公園内平和の広場で実施しています。市戦没者に対し、追悼の意を捧げるとともに恒久の平和を願います。
■全国戦没者追悼式黙とうを実施します
8月15日は戦没者を追悼し、平和を祈念する日です。12時に黙とうをお願いします。
問合せ:福祉課福祉総務係
【電話】95-9851
■平和都市宣言を行いました
市民と行政が戦争の惨禍を風化させず、平和への誓いを新たにするため、平和都市宣言を行いました。
〔碧南市平和都市宣言〕
平和で安心して暮らせる社会が永遠に続くことは、人類共通の願いです。
この願いに反し、今なお世界各地で武力紛争が続き、人類の生存に脅威と不安をもたらす多くの核兵器が存在しています。
私たちは、戦争の悲惨さと核兵器の恐ろしさを決して忘れてはなりません。
そして、先人たちから受け継いだ私たちの郷土「へきなん」を次の世代へつなぎ、安心・安全で豊かな生活をより確かなものにしていくため、碧南市は、戦後80年の節目に、平和への誓いを新たにし、ここに「平和都市」を宣言します。
令和7年6月17日
愛知県碧南市
問合せ:企画政策課政策推進係
【電話】95-9865
■平和祈念モニュメント
1994年に戦後50年を記念して建立しました。デザインは公募により決定され、モニュメントが建立されている明石公園の広場を「平和の広場」と命名しました。
■終戦80年記念碑
終戦80年を記念して市遺族連合会により平和の広場へ設置されました。8段の石段を表現することで80年を、八角形にすることで八の末広がりを表現し、戦争のない平和な世が末永く続くよう願いが込められています。
■戦争の記憶を風化させないために
戦争時、私は3歳でしたが、矢作川の川洲で火葬していた様子を今でもはっきり記憶しています。また、爆撃による火災で赤く染まった夜空を忘れません。戦争は物だけでなく人々の心をも破壊し、罪のない多くの人々を巻き込み苦しめます。生活も大変で、家族を失い悲劇のどん底に落ちても周囲と助け合う、協力し合う気持ちの大切さを学ぶことができましたが、戦争で肉親を失った者として、戦争は二度としてはいけません。しかし、世界では今も戦争や争いはなくなりません。一刻も早い終結を願います。
市遺族連合会は、現在会員が332人所属していますが、当時を知る会員は少なくなってきています。しかし、戦争を風化させないためにも戦争の悲惨さを何かの形で伝え続けることが私たちのすべきことだと思います。一年でも長く会を継続し、後世へ伝えていきたいです。戦争への関心が薄まっている今、戦後80年という機会に関心をもってもらい平和の大切さを改めて知ってほしいと思います。
また、8月に開催される資料展では、国や家族のために覚悟を決めて出征した人々の心境を展示物から感じてもらいたいです。特に若い方々に、戦争の悲惨さ、残された家族の悲しさ、現在の平和な世界が敗戦後の全国民の努力と協力によって成し得ているということを知ってもらいたいです。多くの人が当時を思い起こし、平和で豊かな世界で過ごせる幸せを感じてほしいと思います。
市遺族連合会会長 高橋孝良氏
■市史資料収蔵品展「戦争と碧南~子どもたち(未来)へ伝えたいこと~」
日中戦争・太平洋戦争の終戦から80年となり、戦争を体験した人から直接話を聞く機会も少なくなりました。体験者に代わり、市に残された戦時資料から当時の人々の思いや、戦争を勝ち抜くためにと強いられた苦しい生活の様子を伝えます。また、今回は平成元年に市遺族連合会が発刊した『碧南市戦没者顕彰史』にある1,427人の日中戦争・太平洋戦争の戦没者の記録を分析しました。そこから分かったことも含め、これまで知られてこなかった「戦争と碧南」について、若い世代にも知ってもらいたいと思います。二度と戦争を繰り返さない思いが未来へとつながれていくことを願う展示となっています。
日時:8月5日(火)~8月31日(日)9時~21時
場所:文化会館
費用:無料
▽ギャラリートーク
日時:8月9日(土)、23日(土)14時~約30分
費用:無料
申込み:不要
問合せ:市史資料調査室
【電話】41-4566