- 発行日 :
- 自治体名 : 愛知県刈谷市
- 広報紙名 : かりや市民だより 令和7年2月1日号
■三代歌川豊国「見立三十六歌撰之内在原業平朝臣」(当館蔵)
不気味な顔つきの男が、背を丸めて、何かをにらみ付けています。背景は強風に散る桜が描かれ、薄暗い雰囲気です。
本作が出版された頃、歌舞伎役者の大首絵は幕府によって禁止されており、浮世絵師たちは、役者を平安の歌人などに仮託することで、規制をかいくぐっていました。
在原業平に見立てられているのは、八代目市川團十郎が演じる清水寺の僧・清玄。桜姫に叶わぬ恋をし、非業の死を遂げた清玄の怨念が雰囲気に表れています。
この資料は、歴史ひろばの特集「江戸の印刷」で展示しています。
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