子育て 〔連載コーナー〕ヘルシーナの健康応援ナビ

■口のケガの応急処置~大切な永久歯を守るために~

子どもたちは、公園や学校などで、転んだり、遊具やボールにぶつけたりして、唇や歯を傷つけてしまうことがあります。
このとき、ケガをした直後の対応が、その後の回復に大きく関わるので、適切な処置を身につけましょう。

▼唇や舌を切ったとき
まずは清潔なガーゼやハンカチでしっかり押さえて止血をしましょう。唇や舌などの傷は腫れることもあるので、氷や保冷剤を使って冷やすと効果的です。
軽度な出血であれば問題ありませんが、10分以上止血をしても血が止まらない場合や傷が深い場合は、近くの歯科医院や口腔外科を受診してください。

▼歯をぶつけたとき
歯がグラグラしていないか、本来の位置からズレていないかを確認しましょう。見た目に異常がなくても、歯の神経や根っこの部分にダメージを受けていて、数週間後に歯の色が変わることもあります。
また、乳歯をぶつけた場合でも、永久歯に影響を与えることもあるため注意が必要です。

▼歯が抜けたとき
歯が根っこごと抜けてしまった場合、可能であれば元の位置に軽く戻すことをお勧めします。その際、抜けた歯の根っこ部分には触れないようにしてください。
元に戻せそうにない場合や、砂利や砂が付いてしまった場合は、歯が折れた・欠けたときと同じように、乾燥を防ぐ工夫をしましょう。
歯が根っこごと抜けてしまった場合は、20~30分以内に処置ができると再生できる可能性が高まります。
また、乾燥防止のために水道水やミネラルウォーターを保存液として利用するのは避けましょう。根っこの組織が変形し、再生できなくなるおそれがあります。

▼歯が折れた・欠けたとき
歯のかけらは、牛乳や生理食塩水に入れて保存をすると再接着できる可能性があります。牛乳や生理食塩水がない場合は、ラップにくるむ方法で乾燥を防ぐことができます。
折れたり、欠けたりした歯のかけらは、捨てずに歯科医院に持参しましょう。

▼歯周病で歯が抜けたとき
歯周病により、歯が根っこから抜けてしまった場合は、残念ながら再生できません。インプラントや入れ歯による治療が必要です。

■日常からできること
スポーツなどで、歯をぶつける可能性がある場合は、マウスピースなどの保護具を着用することをおすすめします。
口のケガは突然起こります。ケガに対する簡単な知識があれば、早めの対処につながり、結果としてケガの影響を最小限に抑えることができます。
いずれのケガの場合も歯科医院を受診できるよう日頃から備えておきましょう。
ただし、顔や頭などにけががあり、意識障害や深い傷、大量の出血がある場合には、歯科ではなく救急医療を優先しましょう。

問い合わせ:健康課
市役所内【電話】23-3515
あつみライフランド【電話】33-0386