- 発行日 :
- 自治体名 : 愛知県東栄町
- 広報紙名 : 広報とうえい 2025年3月号
■生きる選択
3月は自殺対策強化月間です。自殺対策とは、生きることの包括的支援という浸透と、援助を求めるに至った悩みを抱えた人が、必要な支援を受けられるようにすることとされています。
▼問題が複雑化・複合化
私たちは東栄町で暮らし、生活の場(隣近所、組や地区、学校、職場、家庭など)において複雑化・複合化した様々な出来事に遭遇します。「自殺は、その多くが追い込まれた末の死である」と言われ、「平均4つの要因(問題)が連鎖する中で自殺が起きている」とする調査があります。
▼生活に身近な問題
追い込まれるまでには、子育て・進路・介護などの不安、頼れる人がいない、不登校・ひきこもり・いじめ・事業不振、精神疾患・過労・多重債務・失業、さらにアルコール等の依存・病苦・社会的孤立、うつ状態・希死念慮など、健康に関すること以外にも、学校、働くこと、経済的なこと、家庭のことなど、生活に身近なところで起きる問題も含まれます。そのため、自殺対策は、生きることの包括的支援であると言われています。
▼困っている時に、助けを求める
東栄中学校の3年生は、SOSの出し方についての授業を受けています。中学卒業後の新しい生活環境において、子どもたちが様々な出来事に遭遇することが想定されます。困った時・悩んだときにSOSを出すこと、お友達が困っている時、悩んでいる時には「どうしたの?」と声をかけようと、ゲートキーパーのことも学んでいます。
▼命の門番、ゲートキーパー
ゲートキーパーとは、悩んでいる人に気づき、声をかけ、話を聞いて、必要な支援につなげ、見守る、命の門番です。
気づき:家族や仲間の変化に気づいて、声をかける
傾聴:本人の気持ちを尊重し、耳を傾ける
つなぎ:早めに専門家に相談するように促す
見守り:温かく寄り添いながら、じっくりと見守る
町では、ホームページに「知らせてほしい、心のSOS―相談窓口のご案内―」を掲載しています。また、福祉課では、ゲートキーパーの出前講座の開催に取り組んでいます。お気軽にご相談ください。
参考:
内閣府『ゲートキーパー養成研修用テキスト』
厚生労働省『自殺総合対策大綱』
問合せ:東栄保健福祉センター 福祉課
【電話】76・1815