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◆モータースポーツお宝探検隊Vol.23
サーキット道路沿いにあるカフェ「ブロッケン・バーガー」。アメリカンテイストあふれる店内に展示されているのが、日本人初のフルタイムF1ドライバー中嶋悟さんのサイン入りヘルメットです。
この店のオーナー小林恒太さん(56歳桜島町)の父である修さん(故人)は、かつて本田技研工業(株)でモータースポーツ部門の要職に就き、同社の第2期F1活動(1983年～1992年)において、アイルトン・セナや中嶋さんの契約などに携わっていました。
当時最強と目されたホンダエンジンを搭載したマシンで、1987年にF1デビューした中嶋さん。その後ホンダ以外のエンジンでの戦いを経て、1991年に中嶋さんは再びホンダエンジンを得て自身最後のF1シーズンに臨みました。その際、ホンダエンジンの供給に一役買ったのが、修さんだったのです。
シーズン後に中嶋さんから感謝の品として贈られたヘルメットは、実際にレースを戦ったもの。日本中をF1ブームに巻き込んだあの頃の熱狂が伝わってくるお宝です。

中野能成(なかのよししげ)(鈴鹿モータースポーツ友の会事務局)