くらし 特集 みんなの力で地域を笑顔に 民生委員・児童委員(1)

「調子はいかがですか」
「おかげさまで、元気です。いつも来てくれるおかげで、安心しています」
そんなやりとりから関係性を築いていく地域の身近な相談役

■民生委員・児童委員の役割
民生委員・児童委員(以下民生委員)の活動というと皆さんは何を思い浮かべますか。「聞いたことはあるけどあまり分からない」という方も多いのではないでしょうか。
民生委員は、厚生労働大臣から委嘱された非常勤の地方公務員で、無報酬で活動するボランティアです。地域で住民の立場に立って相談に応じ、専門機関の支援につなぐことなどを通じて課題解決のお手伝いをしています。現在、市内では350人の民生委員が、誰もが安心して生活できる地域づくりのために日々活動しています。任期は3年で、今年12月に一斉改選を迎えます。

◇つながりが希薄な今こそ
地域社会や社会情勢の変化に伴い、民生委員の役割も変化してきています。高齢者の見守り活動だけでなく、生きづらさを抱えた人や生活困窮世帯の相談など、相談内容も複雑化しています。
また、地域のつながりの希薄化により、今まで以上に地域の「パイプ役」として活動する民生委員の重要性が増しています。
地域の頼れる相談役として活動するために、これらの課題に対しても定例会などで委員の仲間と情報交換を行ったり、研修会で必要な知識を得たりしながら、課題解決に向けて前向きに取り組んでいます。

◇民生委員の自宅訪問を受けている女性の声
民生委員さんは、いつも話し相手になってくれて、体調面なども気に掛けてくれるので、助かっています。優しく接してくれるので、安心感があります。

■教えて民生委員さん
Q民生委員は困りごとを何でも解決してくれるの?
A民生委員は、皆さんに寄り添って福祉の相談に乗ります。市と連携し、解決のお手伝いをします。
Q民生委員に個人情報を知られても大丈夫?
A民生委員法上、守秘義務がありますので、安心して相談してください。

■幅広い活動内容
民生委員の活動内容はさまざまで、高齢者の自宅訪問や見守り、地域住民の心配・悩みごとの相談、高齢者サロンの開催など多岐に渡ります。児童委員として、地域のこどもたちへの声掛けなども行っています。また、民生委員の中から選ばれた主任児童委員は、子育てサロンを開催するなど、こどもや子育てに関する相談・支援を専門に担当しています。
・高齢者サロンでの防災教室の様子
・子育て相談での受付業務(主任児童委員)

◇こどもやお母さんの笑顔が好きで、主任児童委員になりました。子育てサロンでは、クリスマス会や紙芝居などを行っています。こどもたちやお母さんがホッとできるような場にしたいです。
主任児童委員部長 藤井(ふじい)さゆりさん