くらし 苦しい生活のこと、一緒に考えたい(1)

「電気や水道などのライフラインが止まった」「仕事がない」。さまざまな課題を抱えて困窮している人を支える、「生活困窮者自立支援制度」。暮らしの自立に向けて、共に伴走する人たちがいます。

■生活の困りごとの背景には多様な課題が隠れている
「食べ物がない」「家賃が払えず住む場所がない」「電気と水が止まりそう」――。名張市社会福祉協議会(なばり暮らしあんしんセンター)には、さまざまな相談が寄せられます。数回の面談と助言で解決する相談もあれば、年単位で伴走・支援が必要な相談もあり、状況は人それぞれです。
困りごとの背景には、住まいや健康状態、家族関係、仕事など、複数の生活課題が隠れていることが少なくありません。中には、本人だけの問題ではないケースも。例えば、「今すぐ市営住宅に入りたい」と相談に訪れた人に詳しく話を聞くと、「家族が通帳などを持ったままいなくなってしまい、無職の自分では家賃が払えなくなった」と、家探しより先に解決すべき課題が見つかる場合があります。こうした困りごとに寄り添い、課題の解決や自立に向けて支えるのが、「生活困窮者自立支援制度」です。

■安定した生活を守る3つのセーフティネット
生活が苦しくなった時は、3層のセーフティネットで立て直しを図ります。「生活困窮者自立支援制度」はその一つ。社会保険などで支えきれない人を生活保護に至る前にサポートし、課題が深刻になる前に必要な支援を行います。生活保護から自立した人の支援をする場合もあります。

◇第1のネット
・社会保険制度
・労働保険制度
◇第2のネット
・求職者支援制度
・生活困窮者自立支援制度
◇第3のネット
・生活保護制度

■「困りごと」の背景は、ひとつじゃない。本人だけでは解決できないこともある。
▽病気・事故
突然の病気や事故で離職。治療などで定期的に働けない。
▽不登校
不登校が長引くと、将来のひきこもり状態につながる可能性もある。子どものために親が離職するケースも。
▽ひきこもりの状態
社会との接点が持ちにくい。コミュニケーションが苦手。
▽低年金
年金だけで生活できず生活苦に。年齢を理由に就職できない場合も。
▽介護
働きながら介護をする「ビジネスケアラー」。介護のために離職せざるを得ない場合も。
▽8050問題
無職などの中高年の子(50代)と高齢の親(80代)が暮らす世帯は、孤立や生活の不安を抱えやすい。
▽失業、転職苦
職が見つからない、長続きしない。就職氷河期の影響で、非正規雇用を転々としている。

■課題の整理から、対応方法の検討まで― 生活の立て直しを、あなたの隣で伴走します
病気や失業、介護――少し歯車がずれるだけで、誰でも生活が回らなくなることがあります。そんな時には、一人で思い悩まずに、あなたの相談を待っている相談支援員がいることを思い出してください。
相談されたら、まず状況の整理から始めることを意識しています。本人は目の前のことで頭がいっぱいになって、何が課題なのかを冷静に考えられない場合も多いので、本人と一緒に課題を整理することが支援のスタートなんです。
支援の本質は、代わりにやってあげることではなく、その人自身の力を引き出すこと。私たちは隣で伴走しながら、必要な手続きや情報を整え、方法を一緒に考えます。市役所やハローワーク、一般就労が難しい人の受け入れに協力してくれる企業など、生活の立て直しに欠かせない機関との橋渡しも行いますので、安心してなばり暮らしあんしんセンターにご相談ください。
主任相談支援員 中川久美子さん

■生活や暮らしで悩んだら、まずはご相談ください。相談無料・秘密厳守
「家計のやりくりが難しい」「自分に合った仕事が分からない」「どこに相談すればよいか分からない悩みがある」など、まずは電話でご相談ください!一緒に対応法を考えます。

名張市社会福祉協議会(なばり暮らしあんしんセンター)
「生活困窮者自立支援事業」は、市の委託を受けて実施しています。
【電話】64-1526 平日8:30~17:15(土日祝、年末年始は休み)
【電話】0800-200-7831 平日10:00~16:00(土日祝、年末年始は休み)