くらし まちかどキラリ

今村照行(しょうこう)さん
(桑名市)


管楽器と打楽器で演奏される吹奏楽。団の結成は、15年前にさかのぼります。当時、指揮者を務めながらプロのトロンボーン奏者として第一線で活躍されていた今村さん。引退後、他の吹奏楽団から指導の依頼があり、そこで出会ったメンバー2人と「亀山市で吹奏楽団を立ち上げよう」と活動が始まりました。当初は、演奏の編成に必要な団員の募集や高額な楽器の購入に奔走。人が足りない楽器の演奏者を助っ人として依頼も。「徐々に活動が浸透し、入れ替わりはあるものの団員は約30人まで増えました。中には初心者もいるんです」と話されます。
コロナ禍で活動が一変。老人ホームや病院などの行事が中止となり、活動の自粛を余儀なくされ、活動を止めようと悩む時期もありましたが、めげずに活動を継続。コロナ禍終息後、練習成果を披露する場として、年3回の自主公演を市文化会館で開催。また、「かめやま文化年2024」では、子ども向けのコンサートも開催し、ホースで作るラッパの実験や指揮者体験などを通して音楽の魅力や楽しさを伝えました。定期演奏会は、より多くの人に吹奏楽に触れてほしいとの思いから無料で開催。団員が市内の事業所を訪問し、協賛金で賄ってみえるそうです。
今年、15周年を迎えた亀山市吹奏楽団。今村さんは、「演奏会に来て、音で空気が揺れる感覚を体感してほしい。指揮者と演奏者、観客が一体となれるのが吹奏楽の醍醐味」と話され、「演奏後に沸き起こる拍手が励み。何度でも来てもらえる演奏を目指しています」とにこやかに語ります。
10月5日(日)午後1時30分から、第15回定期演奏会を開催。皆さんもぜひ、体と心で演奏をお楽しみください。