しごと 【特集】亀山で働く。(1)

亀山市は、電子部品・デバイス・電子回路製造業の製造品出荷額で全国第6位、非鉄金属製造業で全国第12位を誇る、ものづくりのまちです。製造品出荷額全体でも三重県内で第5位を占め、県内有数の産業都市として発展を続けています。(2024年経済構造実態調査による)
この産業基盤は、地場産業に始まり、時代の変化とともに多様な産業が集積して築かれてきました。地域に根ざし、技術を高め、雇用を支えてきた多くの企業がその根幹を担っています。市内には、新しい時代に向けて挑戦を続ける企業が数多く立地し、私たちの暮らしを支えています。

■亀山の産業の歩み
1 地場産業のはじまり
亀山の産業はろうそくや製糸などの地場産業から始まり、まちの礎となりました。

2 内陸産業都市を目指す
昭和30(1955)年代以降、道路網の整備とともに多くの企業が進出。平成元(1989)年には「名阪亀山・関工業団地」が完成し、自動車関連産業を中心に産業都市としての基盤を確立しました。

3 「液晶のまち」として全国区に
平成14(2002)年、民間産業団地「亀山・関テクノヒルズ」へのシャープ亀山工場の進出を契機に液晶関連産業が発展し、「液晶のまち亀山」として全国に名を知られるようになりました。

4 多様な産業構造への進化
地場産業に始まった亀山の産業は、自動車関連や電子部品、食品、産業ガスなどへと裾野を広げ、多様な産業が集積する都市へと発展してきました。伝統を受け継ぎつつ、新たな技術や産業が育ち、雇用と暮らしを支える基盤となっています。


■若い人たちに市内企業で働いてもらいたい
亀山市は、人口が約5万人なので小回りが利く規模だと思います。市内企業の雇用状況を見ると、県内の高校生の減少で若い人材の確保が難しくなっています。こうした中、当協議会では、採用計画の情報交換を目的とした県立・私立高等学校の教諭等との求人懇談会の開催や、亀山高校が授業の一環として2年生を対象に実施する進路ガイダンスへの参加を通じ、採用担当者が企業の魅力や業務内容を直接PRする場を設けています。安定性や福利厚生など魅力ある企業の存在も大切ですが、市内で働く魅力を企業同士が連携しながら発信し、人材確保に取り組む必要があると考えています。

■誰もが安心して働ける亀山市を目指して
第二次産業は“男性の職場”というイメージがありますが、実は現場では女性を積極的に採用しています。近年、小さい子どもがいても働き続けられる環境は欠かせず、大手の企業は保育などができる場を自前で用意できるところもあります。一方、中堅・中小企業では難しいのが現状ですが、例えば、工業団地の一定の企業を単位として、官民連携でそういった場の設置・活用ができれば、女性の定着率の向上につながると考えます。また、超少子高齢社会に突入している中、元気な高齢者も多く、誰もが生涯にわたり働き続けられる場を提供することも人材確保の面では欠かせません。
今後、亀山市で働きたいと考えてくれた人が、市内へ定住していただけるような情報発信が必要だと考えますし、各企業の社員同士が交流できる場を企画できればと思います。

亀山市雇用対策協議会
会長 和田孝行さん

■地方創生・地域経済の発展を目指して
亀山商工会議所は、地域の皆さんの思いを受けて、市や県などの関係機関と連携し、地方創生、地域経済の発展のためさまざまな要望・提言活動を行っています。
「リニア中央新幹線・JR複線電化推進亀山市民会議」の一員として、国土交通省へリニア中央新幹線の早期全線開業について「要望書」を提出し、リニア三重県駅の「駅位置の早期決定」についても要望してきました。また、県へリニアや道路網整備の促進、観光振興の支援、工業団地開発の支援等を要望しています。

■「中小企業相談所」が地域の企業をバックアップ
商工会議所内の「中小企業相談所」に、経営指導員・経営支援員を配置し、小規模事業者の経営・金融・税務・経理・労務等に関することや経営戦略の立案、新技術、商品、サービスの導入、販路拡大、経営革新等について、事業者の目線に合わせ、寄り添いながら伴走型支援を行っています。
また、市内で独立開業等を目指している人を対象に、毎年「創業塾」を開催し、独立開業に向けた支援を行っています。そのほか、デジタルツール活用セミナーなど各種セミナー等も随時開催しています。事業に関する相談ごとやお困りごと等ございましたら、お気軽に商工会議所にお越しください。

亀山商工会議所
専務理事 川原林義弘さん

問合先:商工観光課 商工業振興グループ
【電話】84-5049