- 発行日 :
- 自治体名 : 三重県鳥羽市
- 広報紙名 : 広報とば 令和7年6月1日号
■パールビルの今
小竹篤(あつし)です。4月21日付けで市長に就任しました。どうぞよろしくお願いします。
さて、今回の市長選挙では、鳥羽駅周辺エリアの活性化が大きな論点となり、私は「パールビル問題」を第一公約として掲げました。そこで今回は、このパールビルを話題に取り上げてみたいと思います。
パールビルは、1970年(昭和45年)に鳥羽市開発公社が建築し、66店舗に分譲されました。
当時は、定期船乗り場と鳥羽駅を直結する連結通路という意味合いもあり、真珠店や土産物店をはじめ、食堂や薬局、パチンコ店もあり、観光客だけでなく、地元の方も集まって、にぎわっていたことを覚えています。
しかしながら、そのにぎわいに陰りが見え始めると、2008年(平成20年)には店舗数37店で、閉館となってしまいました。
パールビルのような区分所有建物の売却や取り壊しなどの決定には、所有者の5分の4以上の合意を要件とするなど、法による厳しい規制があります。閉館後の2011年(平成23年)の木田市政下で、市が買い取るとの提案をしましたが、交渉は成立しませんでした。
今年でパールビル閉鎖から17年。現在も水面下でさまざまな調整がなされており、地権者同士の売買が徐々に進み、地権者は20人程度になっているとのことです。私はこれまで、そのうち10人のかたと、直接ご挨拶をさせていただきました。
「お一人お一人と丁寧に向き合い交渉をする」のが私の方針です。課題も多くありますが、今後は専門的な知見も入れて、パールビル問題を解決することで、鳥羽駅周辺エリアの活性化を進めていきたいと思っています。全力を尽くします!