くらし [祝]府道 主要地方道小倉西舞鶴線 新トンネル供用開始
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- 発行日 :
- 自治体名 : 京都府舞鶴市
- 広報紙名 : 広報まいづる 2025年6月号 Vol.1072
白鳥トンネル(府道小倉西舞鶴線)は、昭和25年に開通して以来、東西間をつなぐトンネルとして皆さんに利用されてきました。
しかし、長年の利用による老朽化に加え、道路の幅員の狭さや歩道の未整備といった課題を抱えており、整備が求められていました。そして令和4年2月から新たな白鳥トンネル開通に向けた本格的な掘削工事が開始されました。
このたび、進められてきた工事が完了し、5月24日から白鳥トンネルとして供用を開始されています。
今後も、皆さんが安全・安心に暮らせるまちづくりに取り組みます。
■事業効果
◇歩道の整備
歩道を新たに設け、歩行者が安全に通行できるようになりました。
◇車道の拡幅
路肩を含め、既存のトンネルより片側車線が75センチ広くなり、大型車両の安全なすれ違いができるようになりました。
◇白鳥トンネル(新設図)
※詳細は本紙またはPDF版をご覧下さい。
■新トンネルの工事を振り返る
◇火薬を使った掘削ができなかった
山間部などで、トンネルを掘削するには、火薬を使用することがありますが、今回、既存のトンネルやJR舞鶴線のトンネルが近接していることから、崩落などの影響を与えないように、重機による掘削を中心とした工法が採用されました。
また、工事では掘削した岩盤にコンクリートを吹き付けて崩落を防ぎ、さらに鋼材でトンネルの天井などを支えるとともに、掘削後のトンネルの変形などを抑制するためにロックボルトを打ち込むなど、慎重に工事が進められました。
◇非常に硬い岩盤に苦労
工事中には非常に硬質な岩盤層に直面し、掘削作業が難航する局面もありました。しかし、特殊な機械を使い掘削箇所に穴を開け、岩盤を粉砕する対策をとり、無事に掘削し貫通することができました。
■今後の工事予定
幅員が狭く大型車の通行に支障がある既存のトンネルは通行止めとなり、拡幅工事に向けた調査が進められる予定です。
将来的には、既存のトンネルを西舞鶴行き専用に、新トンネルを東舞鶴行き専用の車線として運用します。さらに、トンネル前後を含む約1・4キロの区間を4車線化し、安全で円滑な交通の確保を行っていきます。
■トンネル工事に携わった事業者に話を伺いました
掘削を始めてみると、山岳地盤が非常に硬く、当初の予定より貫通時期が5カ月も遅れるという、予想外の難工事となりました。交通量が多い白鳥街道に近接し、既存のトンネルも間近に存在するなど技術的な課題も多くありましたが、各社の技術を結集し知恵と経験を最大限に生かして、一つ一つ課題を解決していきました。工事中は、近隣自治会や関係機関の皆さんなどのご理解とご協力により、無事に工事を終えることができました。この新しいトンネルが安全で快適な暮らしを末永く支え、未来へとつながる道となることを願っています。
金下・ケイコン・田中 特定建設工事共同企業体
現場代理人 和久田 誠 さん
担当:国・府事業推進課