- 発行日 :
- 自治体名 : 京都府京田辺市
- 広報紙名 : ほっと京たなべ 令和7年6月号(No.949)
■生産者の努力と自然の恵み 京田辺の特産あれこれ
◇玉露
本市は、日本有数の玉露の産地として知られています。茶園に覆いをかけて日光を遮ることで、独特の甘みと旨みが茶葉に行き渡ります。通常、茶葉は春から夏にかけて何度か収穫されますが、初回の新芽だけを使うのが京田辺玉露の特長です。茶農家による丹精込めた茶園管理と製茶技術、手摘みによって、上質の玉露が生み出されます。品質を競う全国茶品評会では、最優秀となる農林水産大臣賞を幾度となく受賞しています。
◇山城たけのこ
粘土質の竹林からは上質のタケノコが生産されます。また、生産能力が衰えた古い親竹の伐採・肥料入れ・保湿効果のあるわら敷き・土入れなど、年中手入れを行うことで、柔らかさと甘みが特長のタケノコが生み出されます。4月には、市内各地で朝採れタケノコの直売所を目にすることができます。
◇京都田辺茄子(なす)
京都田辺茄子は、「千両2号」という品種で、味や色つやが良く、日持ちし、皮が柔らかくて肉厚であるほか、加熱調理しても煮崩れしにくいのが特長です。焼き茄子や煮物、揚げ物など、さまざまな料理に使いやすく、特に煮物ではだしをたっぷり吸い込んだとろけるような食感が楽しめます。
◇えびいも
さといもの一種で、エビのように曲がった形としま模様が特長の冬を代表する京野菜です。株の周りに土を盛る「土入れ」を、夏場に繰り返すことで、独特の曲がりを生み出します。また、収穫後は、タオルなどを使って手作業で磨き上げることで、しまを露出させます。えびいもは、繊維が緻密で煮込んでも形が崩れないため、おでんや煮物などに使われるほか、縁起物としておせち料理で人気です。
◇花菜(はなな)
花菜とは、「菜の花」の中で、食用に品種改良された植物をいいます。花が咲く前につぼみ部分を収穫し、さっとゆがくだけで食べられます。心地よい歯応えとほのかな苦みが特長の京野菜で、和え物・おひたし・てんぷらなど幅広い用途で楽しめます。また、昔から「春を呼ぶ野菜」として親しまれています。栽培しやすいため、近年では生産者が増加傾向にあります。