- 発行日 :
- 自治体名 : 京都府京丹後市
- 広報紙名 : 広報京丹後 2025年7月号(第256号)
■豊かな実りを願う 月の輪田の田植え行事
5月25日、峰山町二箇の月の輪田で、今年で13回目を迎える恒例の田植え行事が行われました。丹後旧事記(たんごきゅうじき)などによると、月の輪田は大昔、食物の神の豊受大神(とようけのおおかみ)が二箇の苗代にある清水戸(※井戸)に浸した籾もみをこの地に蒔き、とれたお米を天照大神に奉ったという伝承から、稲作発祥の地と言われています。田植え当日は、あいにくの雨の中、中山市長をはじめ、大人から子どもまでが参加。早乙女衣装に身を包んだ地元住民らが、三日月の形をした田んぼに苗を丁寧に植えていきました。今回植えたお米は11月頃に収穫し、市内小中学校の給食で提供されます。
▽豊作を願う早乙女の田植え
早乙女とは「田植えをする女性」という意味。豊作を願う祭事として早乙女衣装を身にまとい手作業で丁寧に苗を植えます。
食物の神の豊受大神(とようけのおおかみ)が天照大神のために初めて稲作を行った場所とされている
■戦争時代の遺産から未来へ記憶を語り継ぐ
第2次世界大戦中、現在の峰山町新町と大宮町河辺の位置にまたがりあった旧海軍飛行場。その飛行場跡の遺産を継承しようと、5月11日に河辺区民センターで「海軍峰山飛行場の遺産の保存を求め活用する会」が発足しました。当時、舞鶴軍港の防空に必要な陸上機の駐留基地として、昭和14年頃から建設が始まり、93式中間練習機(通称:赤とんぼ)を用いて、多くの訓練生が操縦訓練を行っていました。現在でも、当時使用していた格納庫跡や弾薬庫跡が残っており、今後同会では、これらの遺産の保存、活用方法を検討していきます。
▽海軍峰山飛行場の遺産の保存を求め活用する会
(1)荒田保次会長らにより、会発足までの経過や飛行場の歴史について語られ、73人の会員により会が発足した。
(2)当時使用していた練習機「赤とんぼ」のものとみられるプロペラ
(3)格納庫跡