- 発行日 :
- 自治体名 : 京都府京丹後市
- 広報紙名 : 広報京丹後 2025年11月号(第260号)
■都市拠点公共施設整備事業とは
市では、多世代の交流の拠点となる図書館や、屋内での遊び場などの子育て支援施設を中心とした複合施設を「都市拠点公共施設」と位置付け、峰山町新町地内を整備予定地として検討を進めてきました。
ここでは、その事業についての概要とこれまでの進捗、また、9月定例会で否決された際の論点について詳しく説明します。
※本資料に記載する概要は今年6月の補正予算提案時のものであり、関連予算が市議会で否決されましたので、施設整備の望ましいあり方については今後さまざまな観点から検討を続けていきます
■人口減少の中でも、未来に活力をしっかりとつなぎ、希望あるまちづくりのために。
▽都市機能構想の狙い/大動脈と直結する大交流のまちづくりと、多極・多彩で一体型のまちづくり
人口減少対策が重要な課題となっている今、まちづくりにおいて生かしていきたいのは、山陰近畿自動車道の延伸実現とその効果です。都市部との交流の大動脈となるこの自動車道が、近く大宮・峰山町域近辺の市内最大商業集積地域近郊に接続し、また、網野町から久美浜町までの延伸・全線ルートの決定も目前です。まち全体の豊かな発展のためには、これを最大限生かしたまちづくりが必要となります。
(仮称)大宮峰山IC(インターチェンジ)が予定されているエリアにおける人や商業の集積力を弾みに、市内外の幅広い分野の交流を呼び込み、まち全体の活力の向上をけん引していく都市拠点((注)2)。また、6町それぞれにおいて、地域資源を生かしながら都市機能の分担と日常生活に必要な機能の確保・集積を図り、市内のどこに住んでいても生活上の利便性や交流機能を維持、高めていく地域拠点((注)3)。これらの拠点を結ぶ公共交通やデジタル網などの多彩なネットワーク化を進め、「大交流のまちづくり」と「多極・多彩で一体型のまちづくり」を、市民の皆さんと共に進めていきたいと考えています。
▽都市拠点公共施設整備/まちの玄関口として人が集まり、交流や活動の拠点となる場所
市は、まち全体の豊かで多彩な発展のため、(仮称)大宮峰山IC開通のタイミングを捉え、都市拠点エリアにおける都市拠点公共施設の整備検討を進めてきました。市内全域から利用・活用でき、各種機能((注)5)を複合的に整備することで、子育て世代をはじめ全世代が相互に交流することのできる施設を目指しています。
これまで、図書館協議会およびこども未来まちづくり審議会の答申に沿う形で、各審議会などの代表による検討会議や若者・中学生ワークショップ、また市民アンケートなどを実施してきました。それをもとに、令和4年度に都市拠点構想、令和5年度に都市拠点公共施設整備基本計画を策定(※)して事業の具体化を図りました。また、今年2月には、第3次京丹後市総合計画において都市機能構想((注)4)を示しました。
新たなまちの玄関口として、誰もが気軽に利用できて賑わう場所、多世代が交流する拠点となるよう、議会審議の結果をしっかり受け止めながら、改めて事業の望ましい在り方について検討を進めていきます。
(※)令和7年3月改定
▽(注)4 第3次京丹後市総合計画「都市機能構想」
利便性の高い機能を集積する「都市拠点」、日常生活機能に加え6つの町それぞれの地域特色に応じた機能を高める「地域拠点」を形成し、「多極ネットワークによる多彩で強靭な一体型のまちづくり」を目指しています。
多極ネットワークとは、医療・福祉施設、商業施設や住居等を一定まとめた拠点の整備に加え、その拠点へ公共交通やDXを利用しアクセスすることで、自家用車を過度に頼ることなく、医療・福祉や商業機能などの日常生活に必要なサービス等が、市内全域の住民にとって身近に存在する考え方。
▽(注)2 都市拠点
(1)市民、市外来訪者等の多様な人々の滞在・交流を促進し、新たな暮らし方・働き方に対応する拠点を目指します。
(2)既存商業機能に加え、子育て、商業、芸術文化、娯楽、交流など多くの人が集まる都市機能が集積されたエリアを形成します。
▽(注)3 地域拠点
(1)日常生活に必要な生活機能や居住機能の集積と都市機能の分担のほか、地域資源を活かした各町の生活の拠点を形成します。
(2)基本的に、各町の市民局周辺の市街地を地域拠点に位置付けます。
▽(注)5 都市拠点公共施設への導入機能
図書館、子育て支援、文化・芸術活動支援といった異なる施設機能を複合的に整備
1.図書館(中央図書館、学びの拠点)
一般書架スペース、児童書・絵本スペース、ティーンズスペース、閲覧・自習スペース、郷土資料室など
2.子育て支援(切れ目のない包括的な子育て支援)
屋内のあそび場(託児含む)、母子保健スペース(乳幼児健診)、相談室、こども部執務室など
3.文化・芸術活動支援機能(市民の創作活動を支援する場)
多目的室(可動式間仕切り、防音機能等)、創作室、音楽室など
